キャスパー・ユンカー(浦和レッズ) (C)J.LEAGUE

三度目の正直ならぬ、四度目の正直である。今季こそアンドレス・イニエスタが埼玉スタジアム2002のピッチに立つだろう。埼スタ降臨と思われた2018年9月は登録メンバーを外れ、翌年の4月はコンディション不良でメンバー外となった。ついに登場と思われた昨夏は直前の柏レイソル戦でまさかの負傷……三度目の正直も叶わなかった。今季は5月1日・『明治安田生命J1リーグ』第12節・サンフレッチェ広島戦で約半年ぶりに戦線復帰。まだ先発はしていないが、イニエスタは「5月はコンディションを上げる時期」と定めている。スタメンか否かはさておき埼スタのピッチに立つことはほぼ間違いないだろう。

イニエスタの出場はさておき、第15節は両クラブにとって重要な戦いでなる。浦和は第7節・鹿島アントラーズ戦から右SB西大伍が復帰し、武藤雄樹と柴戸海がスターティングイレブンに名を連ねるようになってからチームは好転。リカルド・ロドリゲス監督が標榜するポジショナルプレーも日に日に成熟度を高めている。そしてノルウェー1部リーグ得点王のキャスパー・ユンカーが待望されたチームのラストピースとなった。5月5日『ルヴァンカップ』グループC第5節・柏戦で早々9分にゴールを獲得。続くリーグ戦2試合で3発とペナルティエリア内で絶対的な存在感を発揮している。これで7勝2分5敗・勝点23の8位。浦和は4位・横浜F・マリノスまで勝点4差に詰めてきた。またここ2試合は史上最年少でのJ1通算500試合出場を達成した34歳の絶対的守護神・西川周作に代わって18歳の鈴木彩艶が出場。U-24日本代表に飛び級で初招集されたGKのもと、2試合連続クリーンシートを記録している。背番号11・田中達也も3戦2得点とフィットしてきた。

一方、神戸は第13節・横浜FMに8試合負けなしを止められたが、前節・セレッソ大阪戦では終了間際にCBトーマス・フェルマーレンが弾丸同点弾を決めて1-1。6勝6分2敗・勝点24で7位に付けている。第10節にアユブ・マシカ、第11節にはリンコンが『明治安田J1』デビュー。5月19日の『ルヴァンカップ』第6節・徳島ヴォルティス戦ではマシカが2得点を叩き出した。前節にはドウグラスも負傷から復帰、日本代表に選出された古橋亨梧も9得点と好調をキープしている。アタッカー陣の質・量は文句なしである。

リーグ戦での通算対戦成績を振り返ってみると、浦和が22勝6分14敗とリード。過去5年間の結果を見ても浦和の6勝1分3敗だが、直近2年間の成績では2勝2敗の五分。

果たして上位進出を睨み勝点3を積み重ねるのは浦和か、神戸か。両軍は2週間後の『2021JリーグYBCルヴァンカップ』プレーオフステージでも対峙。カップ戦も含めて難しい3試合の第1ラウンドとなる『明治安田J1』第15節・浦和×神戸は5月22日(土)・埼スタにてキックオフ。チケットは予定枚数終了。試合の模様はDAZN、テレ玉にて生放送。