上田綺世(鹿島アントラーズ) (c)J.LEAGUE

『東京2020オリンピック』出場へ、ゴールを決める。鹿島アントラーズのFW・上田綺世が得点を誓う。6月22日(火)には『東京五輪』を戦う18名が発表される。選手にとって今週末の『明治安田生命J1リーグ』が最後のアピールとなるのだ。

U-24日本代表のCFとして結果は残した。先発した6月5日・U-24ガーナ戦では強烈なヘディングシュートを叩き込み、後半からの出場となったジャマイカ戦ではドンピシャの動き出しからGKの頭上を越える鮮やかなループシュートを放り込んだ。2試合連続ゴールを決めるとともに2列目の三笘薫(相馬勇紀)、久保建英、堂安律ともコンビネーションを高めてきた。絶好のアピールとなったが、当の本人にメンバー入りのためにゴールを奪うという考えはない。ジャマイカ戦後、上田は「僕らは選手、ひとつのチームに属して、そのチームの1ポジションを担って試合に出る。試合に対する姿勢は代表だろうが、五輪だろうが、選考がかかっていようが、クラブだろうが、変わらない」と持論を展開した。そう上田はいつ何時でもゴールを狙っているのだ。それでいてエゴはない。可能性が高いと見れば自ら囮となって、チームメイトのシュートコースを作る。上田は勝つために、得点するために、そしてストライカーの役割を果たすためにいくつもの選択肢から最善の策を瞬時にチョイスする。

ゴールへの飽くなき姿勢は6月16日・『天皇杯』2回戦・Y.S.C.C.横浜戦でも発揮された。J3相手のゲームに後半から出場。4-0と勝負は前半の内に決していたが、上田は攻め手を緩めずハットトリックを達成したのだった。終わってみれば8-1の大勝。地元・水戸でのゴールラッシュにも上田は「どれもワンタッチゴール。自分の動き出しというより今日はいいパスをもらえたから取れた。スタートから出た選手がいい追い風を作ってくれたし、それにうまく乗れただけ」とチームメイトを称えた。

次節・ベガルタ仙台戦でも上田はゴールを狙う。そこで気になるのが指揮官の選択だ。というのも戦線復帰したFWエヴェラウドも好調をキープ。6月6日の『JリーグYBCルヴァンカップ』プレーオフステージ第2戦・清水エスパルス戦でエヴェラウドは1ゴール1アシスト、YS横浜戦でも2得点をマークしている。相馬直樹監督は1トップにどちらを送り出すのか、それともYS横浜戦後半に見せたように上田をトップに置き、エヴェラウドを左サイドハーフに配すのか。監督は難しい判断が迫られる。ちなみに上田もエヴェラウドも仙台戦は2試合連続得点中である。

『明治安田J1』第18節・鹿島×仙台は6月20日(日)・茨城県立カシマサッカースタジアムにてキックオフ。この試合ではブラジル代表のクラシックなカラーリングを模した限定サードユニフォームを先行販売。こちらは好評につき予定枚数終了。試合のチケットはJリーグチケットにて発売中。試合の模様はDAZNにて生配信。