高倉麻子監督 (c)JFA

6月18日、『第32回オリンピック競技大会(2020/東京)』へ臨むサッカー女子日本代表18名が発表となった。メンバー発表会見に登壇した高倉麻子監督は次のように抱負を語った。

「選手たちのパフォーマンス、コンディション、心の中の様子を観察しながら、チームを作る上での総合的・複合的・特異性・特殊性を考え、誰を選べばベストのチームを作れるか、今朝まで悩んだ。最後はこのメンバーで行こうと決心を固めて選んできた。日本の女子サッカーが進むべき道をトライ&エラーがありながら、時間をかけてようやく選手たちが躍動し、私が目指すサッカーの歯車が合ってきた。今がベストではなく、決勝までの6試合でチームが成長する中、金メダルを取りに行くチームができあがると確信している」

なでしこジャパン18名は以下の通り。
【GK】1池田咲紀子(浦和)、18山下杏也加(I神戸)
【DF】4熊谷紗希(バイエルン)、2清水梨紗(東京NB)、16宮川麻都(東京NB)、5南萌華(浦和)、17北村菜々美(東京NB)、3宝田沙織(ワシントン・スピリット)
【MF】7中島依美(I神戸)、14長谷川唯(ミラン)、6杉田妃和(I神戸)、8三浦成美(東京NB)、13塩越柚歩(浦和)、12遠藤純(東京NB)
【FW】9菅澤優衣香(浦和)、10岩渕真奈(アーセナル)、11田中美南(レバークーゼン)、15籾木結花(OLレイン)

高倉監督は主将に熊谷を指名した。
「ずっとこのチームのキャプテンを任せている熊谷に託す。彼女は年齢も上、2011年の優勝メンバーであり、『(UEFA女子)CL』で5連覇するチームでレギュラーを張る選手。メンタルが強く、人の話を聞き、器の大きさがある。このチームの主将は紗希以外に考えられない」

さらに指揮官は岩渕に背番号10を託した。
「なでしこの10番と言えば澤(穂希)さん。彼女の後で10番を背負う選手には重い意味があると思っている。岩渕はその候補のひとり、意図的に8番を背負ってもらい、彼女の合宿中の言動で強い自覚を感じたので、10番を託してもいいなと。彼女がチームの浮き沈みを背負って立つぐらいの気迫で10番を背負ってグラウンドで躍動することを期待したい」

高倉監督は10年前に世界の頂点に立った再現を誓う。
「選手を選び、『東京五輪』という素晴らしい舞台へ向かう覚悟は決まった。2011・2012・2015年と世界のトップトップで戦ってきた奇跡のチームに追い付き、追い越せるよう全員でひとつになって戦っていきたい」

なでしこジャパンは6月21日(月)から合宿へ入り、7月14日(水)・サンガスタジアム by KYOCERAでの『MS&AD カップ 2021』(対戦相手未定)を経て、『東京五輪』へ突入する。『五輪』では7月21日(水)・札幌ドームでカナダ女子、24日(土)・札幌でイギリス女子、27日(火)・宮城スタジアムでチリ女子と対峙する。