土佐幡多の会が推進するSDGsに向けた取り組み「はしわたしプロジェクト」

高知県の旧幡多地区の出身者が郷土の発展に向けて立ち上げた「土佐幡多の会」は、持続可能な開発目標「SDGs」に向けた取り組みとして「はしわたしプロジェクト」を7月にスタートした。

はしわたしプロジェクトは、ふるさとの魅力を考えた小中学生のロゴデザインコンテスト入賞作品が描かれた「箸袋」と、地元産ヒノキの「間伐材割り箸」を活用した取り組み。売り上げの一部は「林業」「福祉」「地域」などに寄付・還元される。

土佐幡多の会の中野正三会長は、「豊かな自然環境の保全、直面する人口減少や地域経済の縮小など、取り組むべき課題解決に貢献し、地域の魅力を創出するきっかけにできれば」と意気込みを語る。

はしわたしプロジェクトの三本柱

今回のプロジェクトでは、四万十市の上村製材所が間伐材を提供した。現在、日本で使用されている割り箸の97%は輸入品といわれている。これに対し、国内の間伐材で作られた割り箸を普及させることで、他国の森林伐採の減少を図る。また、国内の林業支援や森林保全にもつながる見込みだ。

福祉の面では、四国・徳島の社会福祉法人池田博愛会の主導で、障がいのある就労者が製作している「セルプ箸蔵」の箸を販売する。防腐剤や保存料などは一切使用していないため、安全・安心に使えるという。

小中学生のロゴデザインコンテストから生まれた箸袋は全8種類。応募された109作品のうち、上位8作品が選ばれた。箸袋の表にはロゴのほか、学校名も記載されている。

土佐幡多の会の小谷昭仁事務局長は、「はしわたしプロジェクトに携わった関係者に、深く感謝している。皆さまの思いが一つになれたからこそ、今回のプロジェクトは実現できた」と振り返る。割り箸や寄付に関する問い合わせは土佐幡多の会の事務局が、はしわたしプロジェクト自体についての問い合わせは広報企画を担ったKAKERUWAが受け付けている。