忍者アバターでスマートコミュニティ内を歩き回る
「スマートコミュニティ」とは、エネルギー源確保や、災害に強い地域をめざした、次世代のまちづくりのこと。水、電力、交通、医療、物流、情報など複合的な観点から、サービスの向上や、新たな協業関係を生み出していこうというものです。
世界では、スマートコミュニティ事業は2015年度には約163兆円の市場規模が想定されているそうです。中でも東芝は8兆円規模を実現性のある市場とみなし、9,000億円規模の売上をめざしていくとのこと。世界のスマートコミュニティ事業東芝では、そんなスマートコミュニティを体験できる「スマート忍者」「スマート街絵巻」を展示していました。
「スマート忍者」は、スマートコミュニティを表現する「自然と共生する忍者の世界」をスクリーン上へバーチャルに構築したもの。会場で撮影した来場者の写真の顔部分が認識され、スクリーンに忍者アバターとして登場します。忍者アバターが歩き回るのは、太陽光発電や風力発電が一般的になった環境にやさしい街。
今年4月に「Earth Day NY 2012」で、「SMART NINJA」を展示したことでも話題を集めた東芝。ニューヨークで実施したSMART NINJAは、忍者アバターがバーチャル世界で苗木を植えることにより、緑化への理解を促すというコンテンツ。スマートコミュニティ構想に向けて取り組み、アメリカの消費者へも広く伝えていく狙いがあったのだそう。
子どもにも分かるような楽しい仕組みで、やさしく理解できる展示だったスマート忍者。今後もこういった取り組みをしていただきたいものです。ちなみに当日撮影した写真や忍者アバターが登場する世界は、Webサイト「SMART NINJA TOWN」で見ることができます。
近未来のスマートコミュニティを視覚化
「スマート街絵巻」は、スマートコミュニティの街並みを緻密に描いた作品で、スクリーンの前で手を動かすことで、スマートコミュニティの仕組みを体験できるというもの。上から降ってくる5つの漢字(電、雲、医、通、水)に手をかざすと、エネルギー、クラウド、ヘルスケアIT、交通、水循環が、スマートコミュニティの街並みでバランスをとりながら変化する様子が視覚化されます。
たとえば「電」に触れると、風力や水力、地熱、太陽光発電のエネルギー供給が点や線で表現され、「通」に触れると、電気自動車に渋滞情報が届いて渋滞が緩和される様子などが見えてきます。「医」に触れると、病院と各家庭がつながるヘルスケアITが現れます。「スマートコミュニティの快適な生活を体感していただきたいですね」とは担当者。
スマート忍者、スマート街絵巻とも、東芝が注力するスマートコミュニティ事業の認知度を上げるために展開しているコンテンツ。スマート街絵巻はアプリ開発も検討しているそうです。今後もスマートコミュニティ自体の知名度を上げ、より一般にも浸透させていく活動を楽しみにしています。