用途や状況によって適したタープがある

キャンプは一般的に自然のなかで楽しむものだけに、強い日差しや激しい雨などで不快な状況になることもあり得る。そんなときに役立つのがタープだ。タープは大きな布をポールと綱で屋根のように張るもの。テントと並んでキャンプでは必須アイテムの1つといえる。さまざまなタイプのタープがあるため、自分の用途にあったものを選びたい。

ヘキサタープ

ヘキサタープは六角形の形をした布を張るタープのこと。後述する長方形のレクタタープと比べ、開放感があり風に強い点がメリットといえる。また、うまく張ると美しい曲線が生まれ、見栄えがするのもうれしいところ。一方、美しく張るためにはコツや慣れが必要な点がデメリット。また、レクタタープに比べると日陰の面積が小さくなりがちだ。

レクタタープ

レクタタープは長方形の形をした布を用いるタープ。単純な形なので初心者にも張りやすいのがメリットといえる。また、日陰や雨を防ぐ面積も比較的広く、張り方のアレンジが容易なのも特徴だ。デメリットとしては、風の影響を受けやすい点。また、持ち運び時に大きく重くなりがちなのも、ほかの荷物が多い際には大きなハードルになるだろう。

ワンタッチタープ

ワンタッチタープはその名の通り設営がかんたんなタープ。フレームの支柱を広げて屋根の部分をかぶせるだけで完成する。本格的なキャンプだけでなく、デイキャンプやバーベキューなど活躍の場が広いのがメリットといえる。デメリットとしては、折りたたみ式のフレームが重くかさばるため、持ち運ぶ際やしまっておく際に持て余す可能性がある点が挙げられる。また、重量があるため一人での設営が難しい点も留意しておきたい。

カーサイドタープ

カーサイドタープは、車のルーフなどに接続して設営するタイプのタープ。車のそばに設営するため、車を中心にキャンプをおこなうのにうってつけといえる。また、設営も撤収も容易であり、時短につながるのもうれしいところ。一方、ほかのタープに比べると広さの点では劣るのがデメリット。また、車の乗り入れ場可能なキャンプ場でしか使えないため、使いたい時には事前にチェックしておきたい。

スクリーンタープ

スクリーンタープとはシェルターとも呼ばれ、上だけでなく横にも壁があるタイプのタープ。スクリーンを閉じれば個室となりプライバシーを守れるほか、雨風や寒さから身を守れる。また、壁がメッシュになっているタイプであれば、開放感を保ちつつ虫の侵入を防ぐこともできる。デメリットとしては、収納時にかさばりかつ重量がある点が挙げられる。また、開放感という点では横の壁がないタイプに劣るだろう。価格も高価なものが多い。

タープの選び方

一口にタープといっても、多くのメーカーがさまざまな商品を販売しており、どれを買っていいか迷う。商品を選ぶ際のコツを次で解説する。

何人で使うのか?

タープの大きさは使用する人数に合わせて選びたい。それぞれの商品に目安人数が記載されているのでそれを参考にしよう。

何のために使うのか?

タープの使用目的も商品選びには重要なポイント。たとえば、太陽の光をさえぎるためなら面積の広いレクタタープ、雨風や虫を防ぎたいならスクリーンタープ、美しい見た目を重視するならヘキサタープといった具合だ。前述のタープの種類と特徴を参考に選んでほしい。

焚き火をする予定はあるか?

キャンプの楽しみの1つである焚き火。タープの下で焚き火をおこなうなら素材にも気を付けたい。具体的には穴の開きにくいコットン素材や難燃性の素材が使われているものがおすすめ。また、専用の難燃シートをセットして、より安全に焚き火を楽しめる商品も存在する。

テントとデザインは合っているか?

キャンプにおいてタープとセットで使う、テントとのデザインの相性にも気を付けたい。色の相性はもちろんのこと、太陽の光のもとでは質感の違いも目立つので注意が必要だ。また、同じアウトドアメーカーのほうが、大きさや連結する際など、さまざまな面で合わせて使いやすいといえるだろう。

タープで快適なキャンプを楽しもう

今やキャンプの必須アイテムの1つともいえるタープは、太陽の光や雨風を防ぎ、より快適なキャンプを実現してくれる便利なアイテムだ。さまざまなタープが販売されているが、それぞれに長所と短所があり、価格面だけで決めるのは危険。使用目的や人数に合わせて、最適なものを選ぶようにしたい。(ライター・ハウザー)