「ぴえん」から派生した「ぽえん」は真逆の意味

【こっそりミームを教えます・5】 若者を中心に流行し、いつの間にかネット上に定着するミーム。有名人が生み出したフレーズや略語だけでなく、かつて話題を呼んだ「激おこぷんぷん丸」のように“感情”を表したものも多い。今回は、自分の気持ちを表現するミームのひとつ「ぽえん」について紹介していこう。

「ぽえん」という言葉を聞いて、真っ先に連想するのはおそらく「ぴえん」ではないだろうか。「ぴえん」はSNSやメールなどのやり取りの際、“(涙)”を意味して使われる流行語。語感が似ているので「ぴえん」の上をゆく表現が「ぽえん」と考えるかもしれないが、上位互換のフレーズには既に「ぴえんこえてぱおん」が存在している。

結論から言えば、「ぽえん」とは“うれしい気持ち”を表現する言葉。「ぴえん」から派生し、悲しい感情を表す「ぴえん」「ぴえんこえてぱおん」の対義語としてネット上に定着したようだ。ちなみにパスチャーが2020年12月25日に発表した「2021年流行予想10選」では、「ぽえん」が“言葉編”の5位にランクイン。「あせあせ」「ちゅきぴ」「はにゃ?」「ほいで?」に続いていた。

実際にTwitterで検索してみると、「コンビニで買ったスイーツがおいしすぎてぽえん」「今日は推しメンのライブを見れたからぽえんです」といった使用例が。ただ「ぴえんこえてぱおん」に対して「ぽえん」の上位互換はまだ生まれていないようで、“ぽえんこえて~”に続く特定のフレーズは見当たらなかった。

「ぴえん」に続くブームを巻き起こす可能性を秘めた「ぽえん」。上位互換の言葉が生まれるのかも含めて、次にどんな感情表現がミーム化するのか気になるところだ。(フリーライター・井原亘)

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井原亘

元PR会社社員の30代男性。現在は流行のモノや現象を追いかけるフリーライターとして活動中。ネットサーフィンとSNS巡回が大好きで、暇さえあればスマホをチェックしている