史上最強の恐竜に迫る「ティラノサウルス展~T.rex驚異の肉食恐竜~」が2022年2月13日(日)まで名古屋市科学館で開催されている。恐竜の中でも世界で一番有名で人気が高く、研究においても重要な役割を担うティラノサウルス。“暴君竜”の名にふさわしく、太く鋭い歯、頑丈で大きな頭をもつ最大級の肉食恐竜だ。本展では最新の研究結果をもとに、ティラノサウルスの全身復元骨格や実物化石などを展示。さらに迫力の映像体験により、見て学んで体感できる内容だ。

監修した福井県立大学恐竜学研究所の服部創紀助教は「ただ大きく、かっこいいだけではなく、いかに暮らしていたか。本当に地球上にいた生物だとわかるように、いろいろな側面から切り込んでいる。体系的に学べる展示に加え、迫力あるロボットや映像体験を通して、ティラノサウルスを味わい尽くしてほしい」と本展の魅力を語った。

恐竜は、はるか昔の約2億3000年前に誕生したといわれ、それから1億6000年以上の長い間、多種多様に進化を遂げた生物だ。本展第1章の「獣脚類の進化」では、原始的な恐竜類がティラノサウルスに至るまでの道のりを紹介するところから始まる。続いて第2章では「ティラノサウルスの全て」と題して、生態や成長をわかりやすく解説。骨格から推定される年齢、獲物を噛む力や大きな尻尾の役割など、知られざる生態を学ぶことができる。

本展の見どころは、4体の巨大なティラノサウルス全身復元骨格の展示だ。第3章の「ティラノサウルスがいた時代」では、ティラノサウルスと同時期に生息していた恐竜たちの骨格展示を間近で観察することができる。なかでも注目は、日本初公開となる愛称アイヴァンの標本だ。2005年に発見された化石には、大部分の骨が見つかっており、完全な腰帯もそろっているため忠実に再現している。ほかにも本物のような皮膚の質感・吠える声・動きをするティラノサウルスと、ライバルのトリケラトプスのロボットで恐竜の怖さをも体感できる。会場内は撮影可能。恐竜と一緒に写真が撮れる撮影スポットも3か所用意されている。

最後は、プロジェクションマッピングショーでリアルな恐竜を体感しよう。クリエイティブカンパニー「NAKED,INC.」が本展用に初の大型恐竜コンテンツを制作。壁や床をタッチするとティラノサウルスが飛び出す仕掛けもあり、目の前にティラノサウルスがよみがえる迫力満点の体験を楽しむことができる。

音声ガイドは、ロックバンドflumpoolのボーカル山村隆太さんが担当する。また、物販コーナーではオフィシャルガイドブックはもちろん、リラックマとコラボしたオリジナルグッズも販売。

大人も子どもも大興奮すること間違いなし。ティラノサウルスの迫力が体感できる機会をお見逃しなく!

ライター:溝呂木 真弓

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