マイナポイント第2弾にSuicaを選ぶと、JR東日本グループの共通ポイント「JRE POINT」で最大6000円相当がもらえる

総務省が実施している「マイナポイント第2弾」のうちキャッシュレス決済サービスの利用またはチャージ額の25%・最大5000円相当がもらえる「キャッシュレス還元」は、交通系電子マネー「Suica」、ドン・キホーテやアピタなどのmajica加盟店で利用できる電子マネー「majica」を選ぶと、どちらも最大6000円(マイナポイント5000円+独自の上乗せ1000円)相当を獲得できてお得だ。

マイナポイント分・独自の上乗せ分とも、majicaは「majicaポイント」、Suicaは「JRE POINT」で付与する。majicaポイント/JRE POINTとも買い物時に1ポイント1円として利用でき、さらにJRE POINTは直接Suicaにチャージできるため、ほぼ現金相当の価値があるといえるだろう。JR東日本では、JRE POINTアプリ上で提示したコードの表示でポイントがたまる・使える店舗も順次拡大。利用者側で選べるよう、ポイントカードとアプリの連携を強化している。

このJRE POINTと同様の利便性(1ポイント単位の利用)と鉄道会社ごとの「沿線共通ポイント」という性格をもったポイントサービスの強化やリニューアルが相次いでいる。最も分かりやすい例は、2020年11月にリニューアルした東武グループの共通ポイント「TOBU POINT(トブポ)」だ。トブポがたまる・使える加盟店には東武グループならではの観光施設や百貨店、ホテルなどがあり、新規登録・利用促進キャンペーンも積極的に実施している。

小田急沿線を中心にポイント加盟店が広がる「小田急ポイントカード」も、21年2月にスマートフォン(スマホ)向け公式アプリ「小田急ポイントアプリ」をリリース。クーポンや加盟店の検索機能に加え、小田急グループの共通ID「ONE ID」でログインするとアプリでもプラスチック製のカードと使えるようになった。あわせて「OPポイント専用カード(デジタルタイプ)」の発行も開始し、カードレスのニーズにも対応した。

プリンスホテルを含む西武プリンスクラブ加盟店でたまる「プリンスポイント」は、今年3月23日に名称を「SEIBU Smile PONT(西武スマイルポイント)」に変更。同時に、ポイントカードまたはSEIBU PRINCE CLUB アプリのコード画面の提示で1ポイント1円として加盟店で使えるサービスと、アプリに提携クレジットカード/他社のクレジットカードを登録してスマホだけで決済できるサービスを開始する。

一方、京王グループ共通ポイント(京王パスポートカード)、TOKYU POINT(TOKYU POINT CARD)、京成グループポイント、京急プレミアポイントは、ポイントカードをデジタル化しておらず、加盟店でのプラスチック製ポイントカードの提示や、自社クレジットカードの利用額に応じてポイントを付与する仕組みとなっている。とはいえ、スマホの普及やカードレスの流れを受け、近日中にスマホアプリや会員IDと連携しポイントカードのデジタル化を進める可能性は高いだろう。

16年2月のJRE POINTのサービス開始から始まった鉄道会社の沿線共通ポイントのサービスリニューアルの流れをみると、「ポイント」と「アプリ」で囲い込みを強化しているようにみえる。多数の有名チェーンが加盟店として参画し、リアルとネットで相互に利用可能な共通ポイント(楽天ポイント・dポイント・Tポイント・Pontaポイント・PayPayポイント/4月1日名称変更)には及ばないが、今回紹介した沿線共通ポイントも会員登録し、積極的にためて損はないだろう。(BCN・嵯峨野 芙美)