忘れたころにやってくる地震や台風などの災害。ときには最も大切なライフラインである電気がストップすることも考えられる。そこで今回は100均で販売されている照明灯の実力をチェック! これを利用すると暗闇の中で、どのレベルまで日常生活を送ることが可能なのか!?
頼りなさそうに見えて意外と光ってくれる100均の照明灯
パッケージはちょっと駄菓子っぽいというか、おもちゃっぽいというか、少々チープな印象だ。袋をあけてみると、蛍光色の液体がはいったプラスチックの筒が登場。これまた駄菓子やおもちゃの雰囲気がある。上部には細いものにひっかけられるフックがついており、なにやら使える雰囲気もうかがえる。では、夜をまって検証を始めよう。
夕方を過ぎると、すっかり辺りは真っ暗に。部屋のカーテンをしめて電気を消すと、完全な暗闇となる。ということで、照明灯を光らせてみよう。どうやらプラスチックの筒をぐにゃりと折り曲げると光るらしいが、慣れていないので、最初はどれくらいの力を入れていいか分からない。ちょっとやそっと力を入れただけではどうもならないので、少々不安な気分に。
しかし、勢いをつけてウリャと折り曲げると、どういう訳か中央付近がぼんやり黄色く光り始めた。想像以上の明るさに若干感動。スマホのライトよりも微弱ではあるが、もし停電時にこの明るさがあるとかなり安心につながること実感する。それではさっそく、この光を利用していろんなことをやってみよう。
検証その1:部屋の掃除はできるのか?
100均照明灯を光らせながらクイックルワイパー的なもので部屋掃除を実施してみた。そうすると、思ったよりこれが見える見える。クイックルワイパー的なものが白いせいもあるかもしれない。片手に照明灯、片手に掃除道具という感じもしっくりくる。ただ部屋の汚い箇所はさすがに見えづらいのが問題。道具の柄が長い状態だとほぼ床の汚れは見えないので、一番短くして膝をついて、やっと掃除が可能となる。まあ、ぎりぎり合格という感じ。
検証その2:服を着替えることはできるのか?
ちょっと大変だったのが服探し。洋服ダンスや棚を照らすわけだが「きっとこのへんにお目当ての服があるだろう」という勘を働かせないと、着たい服になかなかたどり着かない。おそらく強い蛍光の黄色という光が関係しているかもしれない。何色の服を見ているのか若干分からなくなるのだ。ただ見つけさえすれば、あとは簡単。暗闇でパジャマを着るのと同様、前後さえ正解するとさくっと服を着替えることができた。
検証その3:ひげを剃ることはできるか?
これは髭剃りを使うし、なかなか危険な実験と思いきや、意外と簡単にできた。髭剃りを当てる場所は蛍光の光でなんとなくわかるし、照明灯を鏡に当てるとそこそこ空間が明るくなる。そしてもしかすると、ひげを剃る時に人はそれほど視力に頼っていないのかもしれない。照明灯を洗面台に置くと、髭剃りを持っていない方の手でひげを撫でながら感覚で剃ることができた。人は知らないうちに、いろんな能力が身につけているのである。
検証その4:風呂に入ることはできるのか?
停電時に風呂に入ることはないかもしれないが、もし真っ暗闇のなかでの入浴となるとさまざまな不安があるだろう。そこで防水という機能を活かしてこの照明灯を使ってみると……なにやら幻想的な雰囲気に。照明灯が立ちながら湯船に浮かび、お湯と浴槽が蛍光色に照らされる。これは、なんというか、ちょっとエロい感じかも。興奮をおさえつつ、いそいそ入浴してみると、停電時じゃなくて日常遣いでも良さげ。めちゃ安らぎます。そして髭剃りと同じ理論で体を洗ったり頭を洗ったりも余裕。
検証その5:犬に首輪を付けられるのか?
停電時には幼い子供やペットのケアが必要不可欠。ということで、今回は我が家の犬で検証してみた。まずは暗闇の中で犬の名前を読んでも、すぐには近づいてくれない。慣れていない状況のせいか、びびって動かないのだ。名前を呼び続けること1分、やっと近づいてきた。
それを捕まえて首輪をはめようとするも、照明灯を持っているせいでうまくいかない。照明灯を置いて両手でやろうとすると、明るい場所からぴょんぴょん離れて今度は暗くて首輪とつけることが難しくなる。ということで、口に照明灯を咥えて首輪をはめることに。コントロールできない相手だと、ちょっとした光ではなかなかうまくいかないことが分かった。
今回の検証により、万能ではないがあるとないでは大違いだと分かった照明灯。10時間以上照らしてくれることも含め、これはいざという時のために何本か持っていても良さそうだ。10本買ってもわずか1100円。地震などで停電になった際には、間違いなく大活躍してくれるだろう。火も電気も不要ということは大きなポイントだ。(エフェクト・山葉のぶゆき)
※記事中の価格は購入時もの