2022年2月に結成21周年を迎えたORANGE RANGEが、自身最大規模となるライブ公演「ORANGE RANGE 祝21周年! スーパーウルトラちゅらちゅらカーニバル-」を5月14日(土)、15日(日)の2日間、神奈川・ぴあアリーナMMにて実施。
生配信も行われたその模様の、オフィシャルレポートが到着した。(※文中の公演名「祝」の字は、丸囲みが正式表記)
なお5月22日(日)23:59まで見逃し配信も行われている。
5月14日(土)-ORANGE DAY-
結成21周年イヤーを迎えているORANGE RANGEによる2日間のカーニバルがぴあアリーナMMで開催。1日目をORANGE DAY、2日目をRANGE DAYと題し、21周年にちなんで1日21曲被りなしの全42曲(アンコールを入れると全47曲)を演奏するというライブだ。
その初日は、18年前にリリースされた大ヒット曲「以心電信」からスタート。カラフルでハッピーなサウンドに乗せて、HIROKI、RYO、YAMATOという3MCが、「つながっているんだ 僕らはいつも以心伝心」と歌うと、20年という時間の長さに裏打ちされた聴き手との絆をひしひしと感じる。途中、テンポを落として沖縄音楽風のアレンジを入れ込み、祝祭感を盛り上げる。
近年のORANGE RANGEのライブのひとつの魅力であるコラボが久々に実現した。HIROKIが山手学院高等学校吹奏楽部の13人を呼び込み、「高校生達がコロナによってほとんどの行事がなくなってしまい、寂しい思いをしている。ここで一緒に最高の思い出を作りましょう」とアジテートし、「イカSUMMER」へ。華やかなホーンが加わり、躍動感が増し増しに。メンバーも吹奏楽部の面々も満開の笑顔だ。
さらに、横浜市立金沢高等学校のダンサーチーム“Zippers”が登場し、RYOが「みんなも負けないように踊ってください! 今日はおしゃれしてるやつよりも一番踊ったやつがおしゃれ番長だぜ」と呼びかけ、アグレッシブなダンスを携えた圧巻の「おしゃれ番長 feat.ソイソース」を披露。オーディエンスは楽しそうにジャンプして応える。
経験を経たからこそ、たくさんの大事な過去がある。そんな成熟したORANGE RANGEだからこそより説得力を持って響いた「SAYONARA」は大所帯のストリングスをバックに演奏された。
「ありがとうを君へ 静かにそっと支えてくれてたね 時間を超えて今超えて ありがとうって君へ」と、20年間の感謝の気持ちに重なるフレーズを歌い放つ。
宇宙を思わせる映像が映し出され、スペイシーなミクスチャーロックの名曲「*~アスタリスク~」。そして、「リアル・バーチャル・混沌」とストレンジな世界に突入。
さらに、ORANGE RANGE流のフィットネスソング「HEALTH」でのコミカルなシェイプアップダンスを交えてのパフォーマンスに会場が一体となる。
「部活のつもりで始めたバンドが20年続くと思わなかった」とRYOが感慨深そうに話した後、翌日5月15日に本島復帰50周年を迎える故郷沖縄への想いを語った後、本島復帰50周年のテーマソングである「Melody」を披露。
続く「フイリソシンカ」は、メンバー5人中4人の母校である北谷高校創作エイサーイメージソングということで、琉球舞団昇龍祭太鼓が登場し、YAMATOが奏でる三線とエイサーの掛け声が琉球民謡満載の温かいサインドに染みわたる。
今回のライブのオリジナル法被を3MCがまとっての「祭男爵」「Special Summer Sale」「お願い! セニョリータ」、たくさんのタオルが舞った「Enjoy!」という怒涛のパーティーソング連打もあった。オーディエンスは声が出せないということもあり、HIROKIが名付けた「無音はっちゃけ」で大いに盛り上がる。
20周年のお祭り1日目のラストを飾ったのは2003年にリリースされた記念すべきメジャーデビューシングル「キリキリマイ」だ。3MCに加え、NAOTO(G)とYOH(B)もステージ前方に出てきて楽器を思い切りかき鳴らす、ライブバンド・ORANGE RANGE全開のハードな楽曲を、デビュー時よりも凄みが増した破壊力でもって叩きつける。
感傷を吹き飛ばすパワフルな余韻を残し、初日のORANGE DAYは終了した。