チャナティップ(川崎フロンターレ) (C)J.LEAGUE

苦しむ王者に朗報が届いた。4年ぶりの連敗、そして10年ぶりという3試合連続無得点で中断期間に入った川崎フロンターレだが、この期間にケガ人が戻ってきた。アタッカーのチャナティップに10番大島僚太、MF塚川孝輝が戦線復帰、試合出場までまだ時間はかかるもののCBジェジエウもチーム練習の一部メニューに合流した。

6月16日のメディア対応で鬼木達監督は中断期間の取り組みについて説明した。
「まずは疲れ、身体も心もリセットすることが大事だったので、そこはうまくやれたと思う。サッカーの部分では攻撃、守備と考えるのではなく、攻守両面。守備を始める位置を修正しながら、攻撃ではチャンスを多く作ることをやってきた。ケガ人が徐々に戻ってきて、力になれる選手が増えてきている。競争も激しくなってきている」

3試合連続無得点だからと言って、攻撃のみに重点を置くことはないと指揮官は語る。
「やはり攻撃だけで考えるものではないと思っている。いい攻撃からいい守備、いい守備からいい攻撃という形でやっているが、守備のところで前線でどれだけボールを奪えるかが攻撃に関わってくる。それぞれのキャラクターを生かしながら、チームの狙っているところをもう少し徹底できれば。チャンスの数を増やす作業、ゴール前にどれだけボールを入れられるか、どれだけ人が入っていけるかをやっているところ」

同日のオンライン取材にはCB谷口彰悟とチャナティップも登場。次節・北海島コンサドーレ札幌戦へ向けて意気込みを口にした。
谷口「(前節の)京都(サンガF.C.)戦もいい結果を残せなかったが、いい現象は出たと思う。これまでなかった危険なところにどんどんボールを入れたり、これまで物足りなかった部分のプレーをしていたので、僕の中では大きな進歩だと思っている。結果としては敗戦したが、やろうとした行動や判断をポジティブに捉えている。僕自身、次の試合が楽しみ。チームとしてやろうとしているところが出せると思っている」
チャナティップ「復帰できてうれしい。何をしても楽しい、きついこともやってもとにかく楽しい。札幌は自分のことを育ててくれた場所。だから、古巣と対戦できるのはうれしいこと。もしチャンスがあれば、フロンターレのために全力でプレーしたい。札幌から移籍して、成長を見せられるチャンス」

リーグ戦の通算成績を振り返ると川崎Fが20勝5分1敗と圧倒。J1に限ってみても11勝2分1敗である。昨季は2戦とも川崎Fの2-0だが、2020年11月・等々力陸上競技場で札幌が2-0の初勝利を挙げた。

果たして川崎Fが白星でリスタートを飾るのか、札幌が苦手意識を払拭するのか。『明治安田生命J1リーグ』第17節・川崎F×札幌は6月18日(土)・等々力にてキックオフ。チケットはチケフロ(Jリーグチケット)にて発売中。試合の模様はDAZNにて生中継。