西澤健太(清水エスパルス) (C)J.LEAGUE

清水エスパルスが国立競技場で30周年を祝う。首位を快走する横浜F・マリノスを相手に、クラブ創設30周年記念マッチを行うのだ。ただ戦況は厳しい。11勝4分3敗・勝点37で2位に勝点3差をつける横浜FMとは対照的に、清水は3勝8分7敗・勝点17の17位と降格圏に沈んでいる。

しかし風向きは変わりつつある。ご存じの通り、ゼ・リカルド監督の初陣となった6月18日『明治安田生命J1リーグ』第17節・アビスパ福岡戦でホーム初勝利を手繰り寄せた。7分、右MF西澤健太が絶妙なポジショニングから先制弾を決めれば、41分には西澤のクロスをFWチアゴ・サンタナが見事にコントロールされたヘディングシュートをズバリ。80分、またもや終盤の失点で嫌な予感が漂うも5分後、サンタナのボールキープからベンジャミン・コロリが抜け出し勝負あり。堅守の福岡から3ゴールを奪い、3連敗を止めたのだった。

6月22日・J1対決となった『天皇杯 JFA 第102回全日本サッカー選手権大会』3回戦は京都サンガF.C.に0-1で敗れたが、これでリーグ戦に集中できると割り切るほかない。6月26日・敵地での第18節・セレッソ大阪戦は35分西澤のクロスがオウンゴールを誘い、シュート0本ながらラッキーな形で先制。その後、C大阪が好機を作るも、GK権田修一が好セーブを連発。だが76分、CKから同点を許し、結局1-1で試合終了の笛を聞いた。シュート数はC大阪の17本に対し、清水は3本。3連敗時は8失点と考えれば、統率された守備で勝点1を持ち帰ったことを評価していいだろう。ゼ・リカルド監督も「選手たちはたくましい姿、積極的な姿勢を見せてくれた。この姿勢があれば、前に進んでいける。我々は戦う集団になると信じている」と手応えを口にした。

一方の横浜FMは『天皇杯』3回戦でJ2栃木SCに0-2とまさかの黒星を喫したが、リーグ戦は4連勝。しかも前節は柏レイソルとの上位対決でトップ下・西村拓真と右ウイング水沼宏太が2戦連発弾、CFレオ・セアラは2発をマークする4-0の快勝劇を披露した。

リーグ戦の通算成績を振り返ってみると、横浜FMが29勝12分22敗と勝ち越し。直近5試合でも横浜FMが4勝1分・計13得点と圧倒する。

果たして、清水が記念試合を勝利で飾るのか、横浜FMが5連勝でJ1通算500勝を達成するのか。『明治安田J1』第19節・清水×横浜FMは7月2日(土)・国立競技場にてキックオフ。試合当日は30周年記念ベースボールシャツを来場先着3万5000名にプレゼント。キックオフ前は花火や炎・LEDなどの煌びやかな特別演出を実施。ダブルキックインセレモニーには静岡出身の落語家・春風亭昇太とシンガーソングライター・久保田利伸が登場。「ちびまる子ちゃん×清水エスパルス」コラボ企画など、多種多様なイベントが30周年を盛り上げる。チケットはパルチケ(Jリーグチケット)にて発売中。試合の模様はDAZN、NHK BS1にて生中継。