ベッド・イン

バブル文化にリスペクトを込めて活動している“地下セクシーアイドル”、ベッド・イン。

結成10周年を記念した乳(ニュー)アルバム『FREEDOM!』は、結成当初のコンセプトを改めて見つめ直した快作です。

“女友達の雑談”から生まれたベッド・イン。きっかけは些細なことでも、彼女たちの音楽性や人柄もあり、仲間が集まってきて10周年。歴史上のバブル景気よりも長く活動していることに。

そんな“弾けないバブル”を体現する彼女たちにとって、この10年はどんなものだったのでしょうか。そして今後の野望とは?

本物の「バブル」よりもウォンビーロングに活動できるとは

――ベッド・イン、10周年おめでとうございます!

ちゃんまい:いや〜、サンクスモニカでございます!「バブル景気」と呼ばれる時代は1985年から始まって、1991年頃までとされていますよね。だいたい7年くらい。それがベッド・インの活動が10年ですから! まさか、本物の「バブル」よりもウォンビーロングに活動できるとは思っていませんでした。

――ジュリアナ東京の開店が1991年なので、「バブル文化」のイメージはその後数年残っていたかもしれませんが、それにしても10年!

ちゃんまい:もう、時代を超越したところにたどりつくことができました。性徒諸クンたちや、周りの皆様が心のジュリセンを振って応援してくれて、絶えずおもしろがってくれたおかげです。マンモスヤッピ〜!

――ベッド・イン結成のきっかけは「飲み会の与太話」から始まったと伺っています。

かおり:もともとそれぞれが別のバンドをやっていて、バンド仲間から始まりました。お互いバブル文化がスキスキスーで、「バブル顔って言われない?」と意気投合し、飲み会したり、ねるとんパーティーしたりと、普通に遊び友達だったんです。

ベッド・インも最初は“バブルごっこ”みたいな感覚で「死ぬ前にC.C.ガールズさんみたいな写真集、作りたいよね!」と、バンド仲間と自主制作でやっていたところ、メジャーデビューしたり、フェスにも出演させていただけるようになったりして……。そして気がつけば10年経って、自分たちでもクリビツテンギョーでございます! 時が勃つのは早漏~!

ちゃんまい:女友達との趣味の延長でヤっていたものが10年続いているなんて、本当に奇跡ですよ!

――10年前といえば、「アイドル戦国時代」なんて言葉もあったくらい、アイドルシーンが盛り上がっていました。今は結婚してもアイドルを続けているアイドルの方もいらっしゃいますし、これは私の主観でしかないのですが、当時は恋愛ご法度、黒髪で清純派のアイドルが主流だった。その中で「地下セクシーアイドル」として名乗りをあげたベッド・インは本当に斬新に感じました。

かおり:サンクスモニカです! 当時はちょうどアイドルシーンがモッコシモコモコ盛り上がっている一方で、バンドシーンは盛り下がっていた印象もありますね。そんなか「昔は私たちがリスペクトしているC.C.カールズさんのようなセクシーでギラギラなお姉さんアイドルもいたのに!」という反骨精神から、ベッド・インをおっ始めました♡

ちゃんまい:こう言ったらなんですけど、CCガールズさんやギリギリガールズさんって、どう考えても見た目からして処女じゃないじゃないですか(笑)

ベッド・イン 益子寺かおり(ボーカル、おみ足担当)

――むしろ経験豊富そうな女性タレントに憧れていましたし、周囲にもそういう空気があったと思います。

ちゃんまい:そうなんですよ。そういった、いわゆる“セクシーアイドル”さんにずっと憧れがあったので、どうしていなくなってしまったのかSF(すこし・ふしぎ)だったんですよね。

かおり:みんなロリロリ文化を求める時代になっちゃったし、じゃあいっちょ、このバブル顔を武器に、殴り込みをかけにいこうかと!(笑)。でも実際にアイドル現場でおギグをしたら、アイドルちゃんは天使しかいないし、お客さんも温かいしで、喧嘩の安売りは独り相撲だったって気づいたんですけどね…トホホ☆

ちゃんまい:元々バンド畑で活動していたこともあり“なんてっ勃ってアイドル”と名乗ることで、当時盛り上がっていたアイドル文化に「いっちょかみ」したい下心は大いにありましたよ。誰もやってなかったですしね。絶対面白いことになる自信がありました。

――ベッド・インが始動したのは2012年、その強烈な存在感からメディアからも注目されていたと思いますが、当初はイロモノ的な扱いで紹介されることもあったように記憶しています。

ちゃんまい:そうですね、でも「イロモノ扱い」も全然気になりませんでした。自分たちは別々のバンドもあるし、それに対してベッド・インは間口を広げるものだと考えていたので、アイドルとして楽しんでもらってもいいし、バンドマンが変わったことをヤリ出したと思ってもらってもいい。

どちらにせよ、「面白がってもらう」ことが、いい方向に進むというか、本当にどうでもよかったんです。ア~パ~なもんで♡ あはは!

かおり:100%…SO!かもね~♡ 今でも全然イロモノとして見られるコトはありますよ! 自分自ら、そういう種をドッピュン蒔き散らかしてますからね…(笑)でもどんな風に受け取ってもらっても、楽しんでもらってもダイジョーブイなんです♡ なぜって、音楽に対しては君は1000%真摯に向き合っているから、最終的にはおギグを観てもらえれば、全部わかってもらえると思ってるんで! うふふ♡