(写真左より)ジェアン・パトリッキ(セレッソ大阪)、谷口彰悟(川崎フロンターレ) (C)J.LEAGUE

川崎フロンターレの試練は続く。先週、新型コロナウイルス感染症の陽性者が続出。7月30日に行われた『明治安田生命J1リーグ』第23節・浦和レッズ戦の登録メンバーは定員割れ。GK3人をベンチに並べた16人のエントリーメンバーでの強行軍を余儀なくされた。ご存じの通り、結果は1-3。さらに8月2日にはトップチーム関係者2名が新型コロナウイルス感染症の陽性判定を受けたことが発表されたのだった。そんなスクランブル状態の中、川崎Fは8月3日(水)・10日(水)に『JリーグYBCルヴァンカップ』プライムステージ準々決勝・セレッソ大阪戦、8月7日(日)に『明治安田J1』第24節・横浜F・マリノス戦と重要な戦いが続く。

8月2日のメディア対応に登場した鬼木達監督はC大阪戦、横浜FM戦の重要性を十分理解していた。
「タイトルを取るための本当に重要な戦いになる。選手たちには『覚悟を決めて戦おう』と言っている。この難しい状況で自分自身ももしかしたら選手への要求が低くなっていた部分があるかもしれないが、もう一度勝利するために選手に高い要求をしていきたい」

指揮官は浦和戦の反省点を口にした。
「あの状況で難しかったが、やらなければならないことがあった。自分が90分間を考えてスタートしてしまった反省がある。ただ今後も目標は変わらない。覚悟を決めてやっていきたい」

強行された浦和戦を美談にするつもりはない。
「自分たちのゲームが2試合飛んだことへの思いもあるし、Jリーグの規定もこの暑さの中、勝ち負けを別にして選手を守る意味で『このままでいいのかな』という思いはある。浦和戦はたまたまフィールドプレイヤーがいたが、GKだけでもエントリー13名をクリアしたら試合をやらないといけない。ただやると決まればやっていく。自分たちはこれを美談にする気はないし、やはり勝ちたい。自分たちはプロなので、勝ちを求めてやっていく」

今季リーグ戦でダブルを喫しているC大阪にも、初戦から勝ちにいくと言う。
「やはりアグレッシブにいく。相手もそういう戦い方をしてくるだろうし。アウェイゴールもあるが、まずはやらせないことが大事。浦和戦も早い時間帯の失点が響いた。アウェイゴールもあるが、まず勝ちを求めていく。そういう中、時間帯を見て戦っていければと思っている」

果たして、川崎Fは試練の3連戦を乗り越えることができるのか、それともこのまま飲み込まれてしまうのか。『ルヴァンカップ』準々決勝第1戦・C大阪×川崎Fは8月3日(水)・ヨドコウ桜スタジアムにてキックオフ。第2戦は8月10日(水)・等々力陸上競技場にて開催。『明治安田J1』第24節・川崎F×横浜FMは8月7日(日)・等々力での実施。『ルヴァンカップ』のチケットはJリーグチケットにて発売中。横浜FM戦のチケットは予定枚数終了。