水沼宏太(横浜F・マリノス) (C)J.LEAGUE

等々力での結果次第ではあるが、早ければ明日にも横浜F・マリノスの優勝が決まる。『明治安田生命J1リーグ』第32節で横浜FMがガンバ大阪に勝利し、川崎フロンターレが清水エスパルスに引き分け以下だと、川崎Fの3連覇は消え、横浜FMの3年ぶり5度目のリーグ制覇が決定するのだ。

だが、しかし、ケヴィン・マスカット監督は目の前の試合にのみフォーカスする。前節、名古屋グランパスに完勝後、残り4試合で2位に勝点8差をつけ優勝への手応えを問われた指揮官は「残り5、6試合になって強調したのはメンタリティ。残り4試合だが、今日や明日できることは次のG大阪戦の準備だけ。自分たちは次のG大阪戦にしか影響を与えることはできないので、そこに向けて準備をするだけ」とキッパリ。

それにしても、第31節のパフォーマンスは見事だった。16分CFアンデルソン・ロペスと左SB永戸勝也のパス交換で左サイドに侵入し、永戸のグラウンダーのクロスに右ウイング水沼宏太が飛び込んで先制。後半開始早々にはボランチ喜田拓也のスルーパスをゴール前に侵入した水沼が右足を振り抜いて追加点をマーク。90分CBエドゥアルドのロングフィードに途中出場の仲川輝人が反応、クロスを受けた同じく途中出場のレオ・セアラがGKをかわしてゴールを奪うと、試合終了間際には86分に投入された藤田譲瑠チマが絶妙にコントロールされたミドルシュートをズバリ。マリノスらしさを貫いた4-0に指揮官も「結果以上に素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた」と選手たちを称えた。

一方、G大阪は7勝9分15敗・勝点30の17位と残留争いの真っ只中にいる。第27節・名古屋に2-0、続く第24節・アビスパ福岡に1-0と持ち直したかに見えたが、9月以降は2分2敗。得点はわずかに1点と決定力不足に陥っている。待たれるのは右アキレス腱断裂の重傷から前節戦線復帰した宇佐美貴史の今季初ゴールである。7か月ぶりの公式戦となった柏レイソル戦後、宇佐美は「得点のチャンスとか得点シーンをどんどん作るのは自分の仕事だし、自分が求められていることなので、もっと数多く出さないといけない」と誓った。

果たして、9月以降4勝2分とラストスパートに入った横浜FMが自力で勝点3を手繰り寄せ、他力でシャーレを引き寄せるのか。それとも残留争いを強いられながら、13位京都サンガF.C.まで勝点3差とまだまだ可能性を残すG大阪が下馬評を覆すのか。『明治安田J1』第32節・横浜FM×G大阪は10月8日(土)・日産スタジアムにてキックオフ。試合前にはTGR Team SARD・脇阪寿一監督、ドリフトキング・土屋圭市、波戸康広アンバサダーらによる『Owltech presents スペシャルトークショー』を実施。チケットはチケットF・マリノス(Jリーグチケット)にて発売中。試合の模様はDAZN、NHK総合にて生中継。