ラストチャンスだ。カナダとの初戦を5-41、続くアメリカ戦で17-30と連敗し、後のないサクラフィフティーン(ラグビー女子日本代表)が『ラグビーワールドカップ(RWC)2021』ニュージーランド大会第3戦・イタリア戦に臨む。米国に22-10、カナダに12-22と1勝1敗のイタリアに大差を付けなければ、決勝トーナメント進出の可能性が断たれる。日本は4トライ以上のボーナスポイントを加え勝利した上、他会場の結果を待たなければならない。背水の陣となるイタリア戦でレスリー・マッケンジーHCは米国戦と同じスタメンを送り出す。
「先週ベストメンバーと伝えたが、今週もベストメンバーを組んだ。今週のイタリア戦はエンターテインメントな時間になると思う。イタリアは日本と似たスタイル。私たちより経験があるが、比較的身体が大きくなく、ボールの動かし方や情熱を持っているところ、プレースタイルが似ている。エンターテインメントに満ちた80分間になると思う」
指揮官は「ボーナスポイントや大量得点を意識しすぎてはいけない」と言う。
「今日も選手たちに話をしたが、トライを取ることを追い求め過ぎたりしないことが重要。むしろゲームの中で何をコントロールし、どんなプレーをしてトライにつなげていくかが大切だという話をした。米国戦のトライを取り切れなかったシーンは何が悪かったのか追及しすぎるのではなく、チームがどうすればいいパフォーマンスを発揮できるか求めた結果がプール戦の次の戦いにつながると思う」
主将のPR南早紀は崖っぷちのイタリア戦ですべてを出し切ることを誓った。
「2敗していて上に上がるためには厳しい戦いになることは理解している。あと1試合戦えることをうれしく思うし、そこで勝って上に上がりたいとも思っている。もちろん勝ちにいくが、試合の勝ち負けもそうだが、自分たちがこの5年間やってきたことをしっかり試合に出したい。後悔のないように」
試合登録メンバーは以下の通り。
1南早紀(横河武蔵野)、2谷口琴美(三重パールズ)、3加藤幸子(横河武蔵野)、4佐藤優奈(東京山九)、5高野真希(横河武蔵野)、6細川恭子(三重パールズ)、7長田いろは(アルカス熊谷)、8齊藤聖奈(三重パールズ)、9阿部恵(アルカス熊谷)、10大塚朱紗(RKUグレース)、11今釘小町(アルカス熊谷/立正大)、12山本実(三重パールズ)、13古田真菜(東京山九)、14名倉ひなの(横河武蔵野)、15松田凜日(日体大)、16小牧日菜多(日体大)、17ラベマイまこと(横河武蔵野)、18吉村乙華(アルカス熊谷/立正大)、19川村雅未(RKUグレース)、20向來桜子(日体大)、21津久井萌(横河武蔵野)、22中山潮音(横河武蔵野)、23庵奥里愛(三重パールズ)
サクラフィフティーンは『RWC2021』プールB第3戦で10月23日(日)・イタリアと対戦する。