具は大きめに切られた玉ねぎと牛バラ肉。細かく切った玉ねぎと豚肉が溶けてしまうほど煮込まれたルーは、水分が少なくどろっと濃厚だ。
細切りのトウガラシが時々スプーンに当たるだけあって、ピリッとした辛味が後から広がる。北京料理を中心に提供している本店、スパイスの効いたインド風カレーとはまた違ったコクのある味わいだ。
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木下はまたしても食事を済ませてきたとのことで、三浜(筆者)が半分実食。カツがでん、と鎮座するカツカレーは、ルーの濃厚さと、意外とさっぱりとしたカツ、という組み合わせが計算された一品。
油っぽくなくサクッとした衣で、肉も脂身が少ないため、ルーとのバランスが良い。筆者は猫舌で食べるのに時間がかかってしまったが、カツは最後までサクサクとした食感にもビックリ。
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満腹になったところで、料理長を務める2代目店主の李さんにお話を伺った。
今年で創業から18年を迎えた鳳林。先代が出店するタイミングで李さんも修行先から鳳林へと移り、それから親子で店を大切に育ててきた。
ほかの一品メニューに比べて価格帯が低い「ビーフカレー」。安さの理由はお客さんのための「サービス」だと考えているから。もともと従業員がまかないとして食べていたカレーを目にした常連さんが「食べたい!」と言ったことから提供するようになったという。
「ビーフカレー」と「びっくりカツカレー」は、現在裏メニューで1日限定30~40食。中華料理の特長を活かしたうえで「欧風カレー」との融合を目指すため、味付けは黒胡椒ベース、油で炒めたトウガラシを細かく切って味のアクセントにしている。味の決め手となるのは信玄鶏のもみじという脚の部分を煮込んだスープ。2日間かけて仕込んだカレーは辛味がありながらも奥深い味わいだった。
金曜日のランチタイム限定! 龍鳳酒家(りゅうほうしゅか)のカレー
続いてご紹介するのが、「龍鳳酒家(りゅうほうしゅか)」金曜ランチタイム限定のカレー。リサーチをした日がたまたま金曜日だったので、発見することができた。
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今週の具はなんだろう・・・とワクワクしながら入店。普段は広東料理を提供している中華料理店では、どんな融合が見られるのだろうか。
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つけ合わせとスープ、食後に杏仁豆腐がついて550円。サラリーマンもよく来店されるというのも納得。
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カレーは辛味が少なく、まろやかな味わい。ルーに溶けた素材の甘みと、とろとろの卵との相性がよく、スプーンが次々に進む。
具はほかに豚肉、ほくほくのジャガイモ、にんじんと家庭的で、どこか安心感のある優しい味だ。