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お兄さんと梁瀬さんの兄妹で経営されている龍鳳酒家。2013(平成25)年の10月で35周年を迎えるという歴史を持つお店で、現在は梁瀬さんの兄が2代目として鍋をふるっているという。
常連さんに毎日通ってほしいが、「毎日中華料理では飽きてしまうのでは」と思い2年前からカレーを提供しはじめた。すると金曜日を中心にお客さんも増え、常連さんもさらに定着。
カレーの具はお客さんからのリクエストも受け付けるそうで、「夏野菜」「牛もつ」などかなりのバラエティがあるとのこと。
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こちらももともとは従業員のまかないだったというカレーのベースは、鶏ガラスープ。具材をいきなり煮込むのではなく、一度カレー粉で炒めてから煮込むというこだわりが、深い味わいを生んでいる。毎週家族でどんなカレーにするか話し合い、創意工夫を凝らしているそう。
金曜日限定、1日20~30食の提供なので、早めの時間帯に来てほしい、とのことだった。
点心料理のある喫茶店、香格里拉(シャングリラ)
最後に紹介するのは、またしても筆者が中華街を歩いていて偶然カレーのメニューを見つけた喫茶店、香格里拉(シャングリラ)。
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見れば見るほど不思議なメニュー展開で、中華料理のなかに異色ジャンルのカレーライスが並ぶ。
ドリンクメニューには中国のブレンドティーがあるかと思えばカフェオレやクリームソーダもある。・・・キニナル! ということでさっそく入店。
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口に入れた瞬間はまろやかで、あとからスパイスの辛味が広がる。パクパクと食べられる、程よい辛さと奥深さのある味わいだ。
具はジャガイモと豚肉というシンプルさで、ルーのスパイスの配合にこだわりがあるそう。残念ながらスパイスの種類はヒミツとのことだが、そのときどきで3~4種類をブレンドしているという。
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美人オーナーの張(ちょう)さんにお話を伺う。26年ほど前の開店当初から「喫茶店」というコンセプトの香格里拉。当時は中華料理ではなく洋食メニューのみを出していたという。中華街という場所を考慮して、少しずつ提供する料理を変えて行き、気軽に点心料理が食べられるということで人気を呼んだ。
結果的に開店当時のメニューで残っているのはカレーのみ。その理由は、一番おいしく人気があったからだそう。
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ここでもうひとつ張さんの口から意外な事実が。日本で初めてアイスクリームが製造・販売されたのは現在の山下町、なんとこの香格里拉付近であったという。
「アイスクリーム発祥の地」というと馬車道を思い浮かべるが、1865(慶応元)年当時、外国人居留地だったこの場所でアメリカ人が日本で初めて輸入米とともにアイスクリームを売り出したそうだ。
「理想郷」を意味するお店の名前の由来のとおり、温かくゆったりとした時間の過ごせる喫茶店。ぜひまた訪れたい。
取材を終えて
今回紹介した3店舗のほかに、「同發(どうはつ)」「北京飯店(ぺきんはんてん)」、「牡丹園(ぼたんえん)」でもカレーを提供していることが確認できたが、6店舗のうち表のショーウインドウやメニューにカレーがのっているのは龍鳳酒家と香格里拉の2店舗のみだった。
そのため、何気なく入った中華料理店でも「カレーはありますか?」と試しに聞いてみると、新しい発見があるかもしれない。また、毎日カレーを提供している訳ではないというお店もあったので、来店の際にはぜひ問い合わせてみてほしい。
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鳳林
住所/神奈川県横浜市中区山下町187
電話/045-662-2225
営業時間/月・火・木・金 11:00~15:00 17:00~21:00(L.O.20:30) 土・日 11:00~21:00(L.O.20:30)
定休日/水曜日
席数/100席
龍鳳酒家
住所/神奈川県横浜市中区山下町152
電話/050-5869-4328(予約専用番号)、045-662-9201(お問い合わせ専用番号)
営業時間/11:00~15:00、17:00~21:00
定休日/火曜日
席数/100席
香格里拉
住所/神奈川県横浜市中区山下町103
電話/045-661-0007
営業時間/月~水・金10:00~19:00、土・日・祝日10:00~21:00
定休日/木曜日
席数/30席
※本記事は2013年7月の「はまれぽ」記事を再掲載したものです。
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