世間には本当にたくさんの種類の缶コーヒーが売られている。これだけ種類があって、さらに毎月のように次々と新商品が発売される飲み物は、ちょっと他には見当たらない。そう、缶コーヒーはもはや“国民飲料”と呼んでも差し支えないほどの存在になっているのだ。
このコーナーでは、そんな多種多様な缶コーヒーを、研究員の独断と偏見でレビューしていく。このレポートが、少しでも皆さんの缶コーヒーライフのお役に立てれば幸いだ。
今週のテーマ「ちょっと珍しい? 緑色パッケージの缶コーヒー3本飲み比べ」
メーカー:ネスレ
商品名:ネスカフェ 生豆ブレンド
缶コーヒーでグリーンのパッケージは、実はちょっと珍しい。たいていはコーヒーやミルクの色に合わせた黒・茶・白が基調になっているものが多いのだが、それだけに緑は並んでいるだけで目立つ。ネスカフェの生豆ブレンドはそんなグリーンパッケージの変わり種でありながら、内容はブラック微糖という正統派な缶コーヒーだ。外見で目立つが実は中身は驚くほど王道というギャップは、言うなれば昔の篠原ともえのようでもある。当時はイロモノキャラとして奇抜な見た目ばかりが話題になっていた篠原だったが、実際にはきちんとした常識人であり、現在ではすっかり綺麗な大人の女性へと成長を遂げているのだ。ちなみにこの「ネスカフェ 生豆ブレンド」の味の方はというと、ふわりと香る生豆ならではの独特の風味があり、若干好き嫌いは分かれるかもしれない。それも含めて、やはり当時の篠原らしい存在感を放っているといえる。
【成分(100gあたり)】
エネルギー(kcal) | 19 |
たんぱく質(g) | 0.2~0.9 |
脂質(g) | 0 |
炭水化物(g) | 4.0 |
ナトリウム(mg) | 10~50 |
糖類(g) | 2.5 |
コク | ★★☆☆☆ |
キレ | ★★☆☆☆ |
香り | ★★★☆☆ |
甘味 | ★☆☆☆☆ |
苦味 | ★☆☆☆☆ |
メーカー:コカ・コーラ
商品名:ジョージア×GREEN 和-STYLE-
厳選ブラジル豆を100%と、北海道産の生クリームを使用した缶コーヒー。……それだけだと珍しくも何ともないが、「ジョージア×GREEN 和-STYLE-」はここに隠し味として宇治抹茶を使用しており、これが全体の味わいを決定づける重要な要素となっている。そう、缶コーヒーではありながら、これは紛れもなく抹茶なのだ。また生クリームの風味もしっかりと残っており、見事にそれぞれの素材の味と個性が消えることなく引き立っているのである。まったく異なる3つの要素が見事にハマって一つの味になり、それでいて個々の風味も消えることなく生きている――それはまるでTHE ALFEEのようでもある。ちなみに3人をこの「ジョージア×GREEN 和-STYLE-」の要素に例えるなら、桜井賢が宇治抹茶、坂崎幸之助がコーヒー、高見沢俊彦が生クリームだろうか。何となくの勝手なイメージだけれども。
【成分(100gあたり)】
エネルギー(kcal) | 32 |
たんぱく質(g) | 0.7 |
脂質(g) | 0.7 |
炭水化物(g) | 5.6 |
ナトリウム(mg) | 44 |
糖類(g) | 記載なし |
コク | ★★☆☆☆ |
キレ | ★☆☆☆☆ |
香り | ★★★★☆ |
甘味 | ★★☆☆☆ |
苦味 | ★★☆☆☆ |
メーカー:サントリー
商品名:BOSS BRAZIL Special ブラジルの輝き
<セブンネットショッピングで購入>
「ブラジルの輝き」というネーミング通り、ブラジルの高級豆を中心にブレンドした缶コーヒー。なるほど、グリーンパッケージはブラジルカラーというわけか。ブラジル豆特有の深みある香りと、やや後を引く苦味が好きな人にはとことんハマりそうな味わいだ。しかし全体としての味は非常にスタンダードなもので、ブラジル豆の個性をうまく従来のBOSSブランドに落とし込んでいるといえる。強烈な個性を持ちながらも、周囲とうまく調和してトータルでの完成度を高めるその仕事ぶりは、引退後にブラジルから来日し、日本サッカーを盛り上げたジーコを思い出させてくれる。スーパースターの加入で鹿島アントラーズが一気に成長を遂げたように、この「BOSS BRAZIL Special ブラジルの輝き」も熾烈な缶コーヒー界の中で存在感を示せるだろうか。
【成分(100gあたり)】
エネルギー(kcal) | 32 |
たんぱく質(g) | 0.6 |
脂質(g) | 0.4 |
炭水化物(g) | 6.6 |
ナトリウム(mg) | 40 |
糖類(g) | 記載なし |
コク | ★★★☆☆ |
キレ | ★★☆☆☆ |
香り | ★★★☆☆ |
甘味 | ★★☆☆☆ |
苦味 | ★★★☆☆ |