(写真左より)山根視来(川崎フロンターレ)、エウベル(横浜F・マリノス) (C)J.LEAGUE

満員のスタジアムにチャントとコールと声援が帰って来る。30周年を迎えるJリーグでは100%収容した状態で全エリア声出し可能で運営されるのだ。そしてアニバーサリーイヤーの開幕戦にふさわしいカードが他クラブより1日先んじてキックオフを迎える。2017・2018・2020・2021年『明治安田生命J1リーグ』王者・川崎フロンターレと2019・2022年リーグ戦覇者・横浜F・マリノスが『フライデーナイトJリーグ』の開幕戦で激突。等々力陸上競技場では今季も優勝戦線の中心にいるであろう両チームが「これぞ、Jリーグ」というハイレベルな攻防を繰り広げるはずだ。

両軍の指揮官は30周年の先出し開幕戦を戦う自負と自覚を持っていた。2月14日に実施された『2023Jリーグキックオフカンファレンス』で、両監督はこのようにコメントした。
川崎F・鬼木達監督「開幕戦にふさわしいエキサイティングゲームをしたいし、熱いゲームをしたい。昨季最後まで優勝争いをした相手なので、注目を浴びるし、金曜日は1試合しかない。自分たちはJリーグを引っ張っていきたいと思っている。Jリーグの楽しさを見せられる相手だと思う。自分たちはチャレンジャー、謙虚でありながら強気に戦いたい」
横浜FM・ケヴィン・マスカット監督「開幕戦を戦えることを誇りに思う。この間行われた『W杯』での日本の活躍とサッカー界の盛り上がりを自分たちが引き継いでいく責任があると思っている。Jリーグを盛り上げるため、我々としてはエキサイティングでエンターテインメント性にあふれた試合をする責任があると思うので、しっかり見せていきたい」

両軍とも少なからず不安を抱える。川崎Fは2020年から主将を務めた谷口彰悟が海を渡り、CF知念慶は鹿島アントラーズへ移籍し、前線のレアンドロ・ダミアンも小林悠も戦線離脱している。横浜FMも昨季MVP岩田智輝がスコットランドのセルティックへ移籍し、GK高丘陽平も海外移籍を模索しチームを離れた。レオ・セアラはセレッソ大阪、仲川輝人はFC東京とアタッカー陣も新天地へ旅立った。

リーグ戦での通算対戦成績を振り返ってみると、川崎Fが17勝7分14敗とリード。過去5シーズンとなると川崎Fが5勝3分2敗とさらに勝ち越し、ホーム3連勝中である。

相性の良さが川崎Fにあるなら、横浜FMにはゲーム勘の利がある。横浜FMは2月11日『FUJIFILM SUPER CUP』でヴァンフォーレ甲府を2-1で下し、鬼門としていたタイトルを6度目の挑戦で獲得している。

果たして、記念すべき開幕戦を白星で飾るのは川崎Fか、横浜FMか。『明治安田J1』第1節・川崎F×横浜FMは2月17日(金)・等々力陸上競技場にてキックオフ。チケットは予定枚数終了。試合の模様はDAZNにて生中継。