松木玖生(FC東京) (C)J.LEAGUE
勝負の2季目である。アルベル体制初年度の昨季、FC東京はポゼッションサッカーへの移行に取り組みながら、『2022明治安田生命J1リーグ』6位とチームの土台を作ることに成功した。昨季のチームをベースにいかにポゼッションを深めていくか、アルベル監督の真価が問われることになる。
ディエゴ・オリヴェイラとアダイウトン、レアンドロのブラジル人アタッカーをはじめ主力はほぼ残留し、2019年MVPの仲川輝人や中盤のボールハンター小泉慶などをピンポイント補強したFC東京。2019年以来となる上位争いをする陣容は揃ったと言える。
課題は明確だ。決定力の向上である。V争いを演じるには12得点で得点ランキング3位タイにつけたアダイウトンに続く、アタッカーの存在が不可欠である。昨季4ゴールにとどまったオリヴェイラ、横浜F・マリノスで7得点と復調の兆しを見せた仲川にはふた桁得点の活躍が期待される。また2年目ながらすでにチームの顔になりつつある松木玖生がよりゴールに絡んでいければ、FC東京はさらにステージを上げることになるだろう。
開幕戦で顔を合わせる浦和レッズはマチェイ・スコルジャ新監督を迎え、未知数なところがある。勝負の3年計画の最終年となった昨季は9位に甘んじた。開幕4戦勝利なしや7戦連続ドローなど前半でつまずいたのが最後まで響いた。浦和も得点力アップが課題の中、FC東京とは対照的にキャスパー・ユンカーと江坂任、松尾佑介のアタッカー陣がチームを去った。浦和が躍進するには復帰した興梠慎三や昨季『明治安田J2』で14得点をマークした高橋利樹、昨季途中加入したブライアン・リンセンの中から軸が生まれることが必須である。またマチェイ監督がキーポジションに挙げるトップ下候補の小泉佳穂には目に見える数字を残すことも求められる。
リーグ戦での通算対戦成績を見ると、浦和が22勝11分9敗と大きく勝ち越している。前回の対戦でも立ち上がりから浦和がボールを握り、分厚い攻撃を展開。相手のミスを突き前半の内に先制すると、FC東京のカウンターを許さず、3-0の完勝を収めた。しかし、直近10試合の成績では浦和の3勝5分2敗とほぼ互角。FC東京としては2004年6月から2019年3月まで続いた埼スタでの15戦勝利なしの時のような苦手意識は払拭したと見ていいだろう。
果たして、30周年のアニバーサリーイヤーで白星発進するのはFC東京か、浦和か。『明治安田J1』第1節・FC東京×浦和は2月18日(土)・味の素スタジアムにてキックオフ。当日は来場者先着2万名に「東京ガスDay 特製ベースボールシャツ」をプレゼント。キックオフ前に5000個の青赤のバルーンと特殊効果花火で開幕特別演出を実施し、ハーフタイムにはmiwaのスペシャルLIVEゲストも行われる。チケットはJリーグチケットにて発売中。試合の模様はDAZN、NHK総合にて生中継。





