西村拓真(横浜F・マリノス) (C)J.LEAGUE

連覇に向けて、最高のスタートを切った横浜F・マリノスに浮かれた色はない。2月17日『2023明治安田生命J1リーグ』開幕戦で川崎フロンターレに2-1で勝利。敵地で過去6シーズン優勝を分け合ってきたライバルを下したわけだが、指揮官も選手たちも課題に目を向けた。

ケヴィン・マスカット監督「まず開幕戦に勝てたことをうれしく思うし、結果に満足している。ただ残り30分ぐらいにボールを奪っても失ってしまう場面が目立った。次の試合に向けて修正しなければならない」
水沼宏太「自分たちの力はこんなものではない。もっと前線の選手たちは攻撃のシーンを作っていかないといけないし、もっとクオリティの高い攻めができないと上にはいけない。みんなでロッカールームでそう話した。間違いなくもっと成長できると感じている」
西村拓真「(先制点は)狙い通り。GKの位置は見えていたし、力が抜けてよかった。後半は自分たちの表現ができなかった。相手に押し込まれている時間が多かった。その中でカウンターの起点になれればよかったが、そこでも取られるシーンが多かった」

横浜FMは勝ちながら反省し、さらに成長を促すいい流れを昨季から継続している。一方、浦和レッズは開幕戦でFC東京に0-2の完敗を喫した。マチェイ・スコルジャ新監督のもと、ハイプレスを生かした戦い方を志向するが、時間の経過とともに運動量は減っていった。守備の強度を保つ意味でも、攻撃の幅とゲームコントロールが今後の鍵となる。スコルジャ監督が「今日は前半と後半、全く違う試合になってしまった。完全ではないが、前半は我々のサッカーがプレーできた。後半は少し受け身になってしまい、FC東京に我々の陣内でプレーされてしまった」と反省すれば、トップ下でタクトを振るう小泉佳穂も「プレッシングは機能していた。逆に言うと、プレッシングをかけている分、奪った後に全部ショートカウンターではなくて、ボールを保持する時間が作れたら。もう少しメリハリを付けられたらよかった。ゲーム運びのところは課題」と自戒の念を込めた。

リーグ戦での通算対戦成績を振り返ってみると、横浜FMが34勝8分22敗とリード。過去10試合となると横浜FMが6勝2分2敗とさらに圧倒し、前回の対戦でも21本のシュートの雨を降らせ、アンデルソン・ロペスとエウベルの各2得点で4-1の完勝を収めた。ただ昨年の第11節、前半に3-0として勝負ありと思われたが、後半追い付かれて3-3に終わった悪夢も記憶に新しいことだろう。

果たして、横浜FMが連勝発進するのか、浦和が今季初勝利を飾るのか。『明治安田J1』第2節・横浜FM×浦和は2月25日(土)・日産スタジアムにてキックオフ。チケットはJリーグチケットにて発売中。試合の模様はDAZN、NHK BS1にて生中継。