バンギャル(ヴィジュアル系ファンの総称)をテーマにしたエッセイコミック『バンギャルちゃんの日常』の2巻発売を記念して、熱烈なヴィジュアル系ファンであることでも知られる”ロッキンママ”ことリポーターの東海林のり子さんと、作者の蟹めんまさんの対談をお送りします。世代は違えどV系愛は変わらず…?
東海林:『バンギャルちゃんの日常』読ませてもらったんだけど、面白かったわ!「コクがある」というか、女の子たちの表情や服装が細かく描かれていて、流して読めないの。だからすごく、一冊としての価値があると思って。
めんま:ありがとうございます…。この単行本の帯も書いてくださって、本当にうれしいです。
東海林:私は昔から日比谷の野音に集まる女の子たちと話したりすることがあるんだけど、皆すごい格好をしてくるじゃない?「その格好で家から出てきたの?」と聞いたら、「出てきました」と。そういうひたむきさみたいなものがすごく可愛いなって思います。
皆手作りで衣装を作ったりして。マンガに出てくるように、お母さんに手伝ってもらったりしてる人もいるみたいなんだけど。
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めんま:最初は親からも「何やってんだ!」と言われてたんですけど、私が必死に作っているのを見かねて手伝ってくれるようになって…。
東海林:私も今までバンギャルの皆さんがライブ会場に集まっているところしか見たことなかったので、こういう風にひとりひとりの日常が描かれているのを読んで「ああこんな子もいるんだ~あんな子もいるんだ~」というのがわかって面白いのよ。
めんま:私が初めて東海林さんのことを知ったのは『BREAK OUT』というテレビ番組でした。そこで東海林さんがリポーターをしていたんですが、それまで私は「大人はロック系のことは理解してくれない」と思ってたんです。でも東海林さんは番組の中でもファンのような目線だったじゃないですか。「大人でもこんな風にV系を好きでいてくれる人がいるんだ…」とすごく驚いたのを覚えています。
東海林:自分で「X(JAPAN)のおっかけリポーターの東海林です」って言ってたんですよ。もしかしたらそれで若い子たちが「おっかけの仲間」と思ってくれたのかもしれないわね。
Xとの最初の出会いはTOSHIくんのラジオ番組に出演したのがきっかけなの。どうして呼ばれたかというと、ロックミュージシャンってライブがあると朝まで呑んでるらしいのね。それで、朝テレビをつけると私がワイドショーでレポートしてるじゃない?それで「ちょっとあの人(東海林さん)を自分のラジオに呼んでみようか」ってなったみたいで(笑)。
私はそれまで日本のロックって聞いたことがなくて、プレスリーの世代だから。それで、娘から「(Xは)すごい格好してるから! 怖いのよ!」と言われて「そうか、それは面白そうだから行ってみようかな」って(笑)。
めんま:そこで「面白そう」と思うのが凄いですよね。