『ロンドン五輪』金メダリスト・村田諒太のプロ2戦目が決定した。村田は10月15日、WBC世界フライ級王座2度目の防衛戦に臨む八重樫東、東洋太平洋ライトフライ級王座決定戦に挑む日本ライトフライ級王者・井上尚弥とともに、記者会見に出席した。
8月、東洋太平洋ミドル級王者・柴田明雄を2ラウンドTKOと圧倒した村田の次なる相手は、デイブ・ピーターソン。14戦13勝(8KO)1敗のレコードを持つアメリカ人だ。パンチのある相手だが、村田は「僕の階級は世界的なスーパースターが集う階級。そこへ殴り込むのが僕の夢であり目標。(ピーターソンは)今の僕より戦績は上。ただ、ここでつまずくようでは僕の将来はないのでしっかりと勝ちたい」とキッパリ。さらに「このような素晴らしい興行に僕が参加させていただきすごく光栄に思う。自分がボクシング界の主役であることを見せるためにがんばりたい」と、ハードルを上げた。
契約体重やラウンド数は未定だが、村田にとっては些細な問題である。そもそも、強い対戦相手であれば、誰が相手でもいい。プロの世界に足を踏み入れたばかりの金メダリストは、自らのレベルアップにしか関心がない。「特に相手の情報は持っていない。自分自身を高めることが一番、その結果がKOにつながればいい。自分自身技術的でもないし、スピードもないし、磨くべきところはいっぱいある。すべてレベルアップして、アメリカから戻ってこられたらいいなと思う」(村田)。
WBC世界ライトフライ級王座を10度防衛したランキング1位エドガル・ソーサ(メキシコ)との指名試合に臨む八重樫は、挑戦者の実力を警戒しながらも、ただ勝利を追い求める。「前々から研究しているソーサ選手が相手なので、今も対策をしっかりと練っている段階。自分のボクシングはいろいろな形があるけど、自分が納得いくような試合ができるようしたい。打ち合いであれ、出入りのボクシングであれ、しっかりとしたボクシングをしていきたい。しっかり勝って強いチャンピオンとして今年1年を締めくくりたい。ドロドロの打ち合いになって僅差の判定勝利になっても、最終的に勝てればいい」(八重樫)。
24戦18勝(9KO)3敗3分の東洋太平洋ライトフライ級2位・ヘルソン・マンシオ(フィリピン)との王座決定戦が控える井上は、その先を見据えていた。「前回は自分らしいボクシングができず、すごいムシャクシャした試合だったので、次は打たせずに打つ本来の自分のスタイルで勝ちたい。次は必ず世界につながる勝ち方をしたい。プロでやっている以上、ファンも倒すところが見たいと思うので、流れの中でしっかり組み立ててKOを狙う」と、日本人最短のプロ6戦目の世界タイトル奪取につながるKO勝利を誓った。
村田のプロ2戦目と八重樫のWBC世界フライ級V2戦、ホープ・井上の東洋太平洋王座決定戦は12月6日(金)東京・両国国技館でゴング。11月2日(土)・チケットぴあ先行発売、11月9日(土)に一般発売となる。