4月26日、Vリーグ機構が2024-25シーズンからの新V.LEAGUE構想について発表した。現行リーグの上に、世界最高峰リーグを目指す「S-V.LEAGUE 」を新設し、中期計画「V.LEAGUE REBORN」を定めた。
「S-V.LEAGUE」は競技のみならず組織力・事業力においても世界最高峰を目指すにふさわしいトップオブトップのチームで構成。参加クラブ数は男女とも2024-25シーズンは12クラブ以上に設定し、最大16クラブまでライセンスを交付する。ライセンス不交付以外に原則降格はない。
10月中旬から4月上旬にかけてホーム&アウェーでレギュラーラウンド44試合を戦い、4月中旬からの上位8クラブ(10クラブ参加の場合は上位6クラブ)による2勝先取のプレーオフに突入する。レギュラーラウンドは土日開催の同一カード2試合の対戦を基本として、将来的には平日開催も視野に入れていくという。ファン目線に立ってコートチェンジは行わず、外国籍選手のオンザコート数や移籍ルールも検討を進めている。ホームアリーナの明確化やホームタウン名をクラブ名に含めることも求めた。S-V.LEAGUEには男女ともに現行のV.LEAGUEのDIVISION1に属すほとんどのチームとDIVISION2のトップ勢が参加すると目されている。ちなみに頭の文字のSは「Strong(強く)、Spread(広く)、Society(社会)」を意味する。
新「V.LEAGUE」はSV準加盟クラブを含め、よりホームタウンとの共生・連携に重点を置くチームで構成。東西カンファレンス制を導入、当面は1カテゴリーを予定している。
記者会見にはVリーグ機構・國分裕之代表理事会長と大河正明副会長が出席し、記者会の質問に答えた。世界最高峰リーグのターゲットを問われると、会長はこのように答えた。
「男子はセリエA、女子はトルコをひとつのベンチマークとして世界最高峰のリーグを目指していきたい」
世界最高峰リーグへのアプローチについて、会長と副会長はこうコメントした。
國分会長「先日代々木でのファイナルは満員に近い形で素晴らしい試合だった。いろいろな付帯要素を入れて非常にいい空間になっていた。ファイナルだからできたことだが、これをレギュラーラウンドの普段の試合で形にしていくことで世界最高峰リーグに近付くと思っている」
大河副会長「世界最高峰は3つあると思う。ひとつは競技力、世界最高の選手が来たりすること。世界最高の選手が来るには事業力とガバナンス力が重要だと思う。日本にはガバナンス力がある」
また大河副会長はプロ化が必ずしも「正」ではないと改めて口にした。
「2月の会見でも話したが、プロとして新しいリーグをスタートすべきという意見もあるが、Jリーグ、Bリーグがスタートした時と比べて、今Vリーグに困った点がない。社員選手も大事にして、夢のある1億円プレーヤーとかも出てきてほしいと思っている」