次が大事だ。3度目の『AFCチャンピオンズリーグ2022』制覇を成し遂げた4日後、浦和レッズは『明治安田生命J1リーグ』第10節でサガン鳥栖に0-2で敗れた。アジア王者が2連敗中の15位の相手に冷や水を浴びせられた格好となったのだった。
5月10日のゲーム内容は悪くなかった。大幅なメンバー入れ替えも予想されたが、マチェイ・スコルジャ監督は『ACL』決勝のスタメンからケガの右SB酒井宏樹と前線の3人を変更して臨んだ。中3日の浦和とさらにインターバルが1日少ない鳥栖は、互いにチャンスを作った。
16分左SB菊地泰智のミドル、28分ロングスローからCB田代雅也のヘッドもGK西川周作が好セーブ。40分右WG大久保智明のシュートのこぼれ球に左WGアレックス・シャルクが反応するも、こちらはGK朴一圭が好守。後半早々、大久保のスルーパスに抜け出したA・シャルクのミドルはポストを叩いたが、オフサイドの判定となった。互いに決め切れない中、浦和守備陣のミスが致命傷となる。70分クロスに対するクリアが小さく中央にボールが流れると、途中出場の長沼洋一が絶妙なミドルシュートをズバリ。5分後には最後尾からのビルドアップでパスミスが生じて、追加点を決められた。終盤パワープレーから好機を伺うもゴールは遠く、浦和は8試合ぶりの黒星を喫した。
試合後、スコルジャ監督は「より多くの選手を入れ替えていれば良かったと今は思っている」と素直に反省点を口にした。ミスが失点に直結した右SB明本考浩もMF小泉佳穂も教訓を胸に刻んだことだろう。鳥栖の3倍近い16本ものシュートを放ちながら1点が遠かった攻撃陣も次に期すものがあるはずだ。30年前の開幕戦の相手であり、ナショナルダービーを戦ってきたガンバ大阪との『Jリーグ30周年記念マッチ』はアルヒラル戦の自信と鳥栖戦の反省を持って臨むことになる。
一方記念試合の相手、G大阪は苦しい戦いが続く。未だ1勝にとどまり、17位に沈んでいる。5試合勝ちなしの現在3連敗中、12試合で12得点25失点と攻守に課題が山積する。前節の名古屋グランパス戦では過密日程を加味して休息を与えられたMF宇佐美貴史とCB三浦弦太、攻守のキーマンの奮起が望まれる。
リーグ戦での通算対戦成績を振り返ってみると、G大阪が26勝13分23敗と勝ち越す。過去10試合の戦いでもG大阪の4勝3分3敗とややリード。ほぼ互角の展開ながら、浦和としてはここ3試合で2分1敗と白星がないのが気になる。
果たして、記念マッチで浦和が再び白星街道へ戻るのか、G大阪が3連敗のトンネルから抜け出すのか。『明治安田J1』第13節・浦和×G大阪は5月14日(日)・埼玉スタジアム2002にてキックオフ。試合前の南広場では福田正博と本並健治によるレジェンドトークマッチを開催。チケット発売中。試合の模様はDAZN、テレ玉にて生中継。