「シングルマザーの私は、夫のDVが原因で離婚してからひたすらふたりの子どもの世話に明け暮れ、仕事と家事と育児に奔走してきました。
正直に言えば、次女が家を出るときは『これで少しはラクになれる』と思ったところもあったのですが、実際は自分のためだけにご飯を作るのも億劫、一人分の洗濯をするのも面倒で、一気に生活が崩れてしまい……。
寂しくてつい長女に『つらい』と言ってしまったら、『まだ私たちの結婚も決まってない、お母さんの役目は終わってないから!』と言われ、はっとしました。
そうだ私はずっとこの子たちの母親なのだ、と思うと自堕落な生活が恥ずかしくなり、立ち直りました。今は仕事をがんばってひとり暮らしも落ち着いています。
娘たちのためにも、元気で楽しく過ごすのが一番ですね」(51歳/公務員)
やるべきことが減り今度は自分自身とだけ向き合う時間が増えると、そこにやる気を見いだせずに生活が崩れてしまうのは、空の巣症候群に陥った女性に起こりがちです。
自分を大切にする機会に慣れていないと、急に訪れた自由に戸惑うのですね。
子どもたちが自立しても家族の絆は切れない、と改めて知ることで、これからのひとりの時間を大切にしようと思えます。
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