優勝争いを見据える浦和レッズとサンフレッチェ広島が公式戦7連戦の4戦目に対峙する。7勝3分3敗と2試合消化ゲームが少ない中6位につける浦和が『明治安田生命J1リーグ』第11節で同じく1試合少ないながら8勝2分4敗で4位に位置する広島を迎え撃つのだ。
ともに前節は苦戦しながらも、勝負強さを見せた。『明治安田J1』第15節、浦和は京都サンガF.C.のプレッシャーにビルドアップがままならなかったが、時間の経過とともに互いにチャンスを作る展開に。無得点で折り返すと、マチェイ・スコルジャ監督はハーフタイムに大久保智明からダヴィド・モーベルグにスイッチ。すると52分モーベルグがFKからの作り直しのクロスを放ち、興梠慎三がヘディングシュート。ディフレクションもあり、先制ゴールとなった。2分後に豊川雄太のヘッド2連発の決定機にヒヤリとするが、GK西川周作が防いだ。59分には興梠に替えて、5月24日の『JリーグYBCルヴァンカップ』GS第5節・川崎フロンターレ戦で初ゴールを叩き出したホセ・カンテを投入。試合終了間際に伊藤敦樹のミドルシュートをGKが弾いたところをカンテが詰めて2-0。連敗中の相手に劣勢を強いられながらも、浦和が堅守と決定力で勝点3を手繰り寄せたのだった。
『ACL』制覇後は幅広い選手起用に着手したスコルジャ監督も手応えを感じていることだろう。京都戦後には「ホセも点を取ったし、(平野)佑一もアキ(明本考浩)も、全員がポジティブなエネルギーをもたらしてくれた。ダヴィドは今日もアシストという非常に大事な仕事をしてくれた。今後スタメンにもう少し変更を加えていいのでは」と言及した。
一方、2連敗中の広島は10人となった湘南ベルマーレに手を焼いた。第14節から5人スタメンを変更した広島は13分に数的有利となると、次々と湘南ゴールを襲う。決定機もポストやバーに嫌われ、左・柏好文、右・茶島雄介の両サイドから厚みのあるアタックも、得点には至らず。時間の経過とともに重苦しい展開となるも、76分にPKを獲得。このチャンスを途中出場のドウグラス・ヴィエイラが落ち着いて決めて勝負あり。ひとり少ない湘南の粘りの前にゴールが遠かった広島だが、求めていた勝点3を勝ち取ったのだった。新しいメンバーを使いながら、結果を出したミヒャエル・スキッベ監督は試合後「すごく安心した」と安堵の表情を見せた。
リーグ戦での通算対戦成績を振り返ってみると、浦和が32勝8分20敗と勝ち越すが、昨季は勝利なし。ホームでの第13節はスコアレスドローに終わり、第31節はアウェイで1-4の完敗。森島司が1ゴール1アシスト、満田誠が2得点をマークした。
果たして、上位戦線へ顔を覗かせるのは浦和か、広島か。『明治安田J1』第11節・浦和×広島は5月31日(水)・埼玉スタジアム2002にてキックオフ。チケット発売中。試合の模様はDAZN、テレ玉にて生中継。