小林悠(川崎フロンターレ) (C)J.LEAGUE

ここは落とせない。川崎フロンターレは今季苦しい戦いが続き、6勝3分6敗・勝点21の10位に甘んじている。後半戦で巻き返すためにも『明治安田生命J1リーグ』第17節・サンフレッチェ広島戦は重要なゲームとなる。

川崎Fには日程の追い風が吹く。9勝2分5敗・勝点29の4位と上位争いを繰り広げる広島にとって今週末のゲームは7連戦の7戦目だ。第16節・ヴィッセル神戸戦が台風の影響で流れた川崎Fにとって、6月に入って2試合。5月20日以降の消化ゲームは広島に比べて2試合少ない。

しかも、相性もいい。リーグ戦での通算対戦成績は川崎Fが19勝7分10敗とリード。直近7試合は5勝2分と負けなし。昨季も第5節はアウェイで2-0、第29節にはホームで4-0とダブルを達成している。

第15節・柏レイソル戦では上々のパフォーマンスを見せた。開始1分、右ウイング家長昭博のクロスを受けた今季初先発のCF小林悠がシュートを放つ。7分に家長のミドルシュート、11分には小林とのワンツーからのインサイドハーフ脇坂泰斗のシュート、17分の脇坂のFKと川崎Fが次々とゴールを予感させるシーンを作り出す。そして21分、小林が相手スローインを強奪し、GKとの1対1から冷静にゴールネットを揺らした。

34分高い位置でのビルドアップからGK上福元直人がミスし、FW細谷真大に無人のゴールへシュートを放たれヒヤリとするが、川崎Fはすぐさまやり返す。34分脇坂のクロスを左ウイング宮代大聖が詰めるもGK松本健太が好守、43分の小林のシュートはディフレクションして微妙にコースが変わるもGKに阻まれた。前半終了間際には左SB登里享平が脇坂とのワンツーから右ミドルをズバリ。前半の内に2-0とした。後半は柏も盛り返し、川崎Fも3点目を狙うが、スコアは動かず。川崎Fは3試合ぶりクリーンシート、5試合ぶりの複数得点で連敗を2で止めたのだった。

一方の広島は披露している内容は申し分ないものの、時より勝負弱さを覗かせ勝点を失っている。第14節・名古屋グランパス戦も第11節・浦和レッズ戦も圧倒した前半に勝負を決められず1-2の逆転負けを喫した。序盤から数的有利となり、20本ものシュートの雨を降らした第15節・湘南ベルマーレ戦も79分ドウグラス・ヴィエイラのPK弾で何とか1-0とした。そんな中、前節は内容と結果が伴った。京都サンガF.C.を相手に後半にギアを上げて3-1。各駅停車だった広島は再びいい流れに乗ろうとしている。

果たして、川崎Fが日程の利と相性の良さを生かすのか、広島が過密日程のビハインドを跳ね返すのか。『明治安田J1』第17節・川崎F×広島は6月11日(日)・等々力陸上競技場にてキックオフ。当日は「FINLANDランド」&「みずみずフェア」を開催。サバンナ・高橋茂雄のトークショーなどを実施する。チケットはチケフロ(Jリーグチケット)にて発売中。試合の模様はDAZNにて生中継。