トッド・ブラックアダーHC(2023年2月20日撮影)

6月14日、東芝ブレイブルーパス東京の定例記者会見が実施された。荒岡義和社長、薫田真広GM、トッド・ブラックアダーHCが出席し、2022-23シーズンレビューを行った。

荒岡社長「2022-23シーズンの売上の目標値は3年後に10億円を達成するため、事業会社として継続するために5億円を設定した。実績として4億円超。目標の80%ちょっとという厳しい結果になった。数字は残念だが1年目は無我夢中でこなすことで精一杯だったが、2年目はいろいろ試しながら結果を見られたので実りの多いシーズンだったと言える」
薫田GM「課題はゲームの一貫性。アタックのスタッツは1位だったが、スキルの実行力、最後の判断が課題。今季ディフェンスの練習に充てる時間が少なかったので、新たなディフェンスコーチを含めてバランスよく練習時間を作りたい。来季は各チームともビッグネームも来て戦力を読みづらいが勝点53・54あたりをターゲットに勝点を計算しながらシーズンを戦っていきたい。今季と同様にペナルティが少ない、愛される真の王者を目指していきたい」
ブラックアダーHC「私たちのチームは1位になれると信じている。アタックに関してはリーグトップの数値を出せたし、スタイルも確立できたと思う。ディフェンスに関してはフィジカリティがスタンダードに至らず、相手の攻撃を遅らせることができなかった。弱点を認識し、改善した上で来季を迎えられると思っている。アタックが手詰まりになった時、キックを蹴られるよう、アタックとディフェンスのバランスも取っていきたい。トップを目指すにはスクラムとラインアウトも改善が必要。プレシーズンは課題を克服するために時間を費やしていきたい」

オンラインで参加したブラックアダーHCはディフェンスの改善のポイントにキックを挙げた。
「アタックの中でもう少しキックを増やしたい。我々は攻め続けた結果ボールを落とし、そこからピンチになる場面があった。今後はボールを離すべきタイミングで離せるようにしていきたい。ラインスピードがあって、フィジカルなディフェンスをしてくるチームに苦戦したので、そこに対応できるようにしていかないといけない」

GMとHCは『NTTジャパンラグビー リーグワン2022-23』プレーオフトーナメント決勝をこのように見た。
薫田GM「今季クボタさんが初優勝したのは『リーグワン』にとっても良かった。プレーオフに残れば、どこがチャンピオンになるかわからないリーグになってきた。来季は絶対プレーオフに入り、クボタのように優勝できるようしっかりレビューしていきたい」
ブラックアダーHC「クボタは2年前より今季がいいラグビーしていた。アタックとキックのいいバランスが見られた。クボタがいいプレッシャーを与え、パナソニックが普段しないようなミスをしていた。このレベルまでいけば勝てるというベンチマークになった。来季そこまでいく自信がある」