ディエゴ・オリヴェイラ(FC東京) (C)J.LEAGUE

次が大事だ。ピーター・クラモフスキー新体制の船出を勝利で飾ったFC東京が、このままいい流れに乗れるかは『明治安田生命J1リーグ』第19節・柏レイソル戦で問われることになる。

それにしても、名古屋グランパス戦は見事だった。試合4日前に合流したクラモフスキー監督は球際やハードワーク、攻守の切り替えなどベースとなる戦いの部分を強調。7分CFディエゴ・オリヴェイラが力強いドリブルから強引にシュートを放てば、名古屋は16分マテウス・カストロがGKと1対1になる決定機を迎える。ここでFC東京はヤクブ・スウォビィクが好セーブ、事なきを得る。すると2分後、D・オリヴェイラが個の能力を発揮し、反転しながら左足を振り抜いて先制。

その後、名古屋が立て続けにチャンスを作るも、FC東京守備陣は身体を張ってゴールを許さない。後半に入るとFC東京ペースに。51分のMF安部柊斗のミドルシュート、71分にはCBエンリケ・トレヴィザンのパスカットから自ら持ち込んでのミドルでゴールに迫ると、77分に決定機が訪れる。名古屋守備陣のパスミスを拾ったD・オリヴェイラがGKをかわすも、シュートは惜しくも枠をとらえず。しかし3分後、安部の左からの作り直しのクロスにD・オリヴェイラが巧みにマークを外してヘディングシュートを決めたのだった。

試合後、クラモフスキー監督は「強いパフォーマンスを出してくれた選手を誇りに思う。献身的にハードワークしながら信念を持ち、勝利に値する戦いができた」と称えた上、「良くなるために継続して改善しなければいけない点もある」と次を睨んだ。

次節が大事なるのは、柏も同じである。5月中旬にネルシーニョ監督から井原正巳監督に交代した柏は7戦勝ちなしと苦しい戦いが続く。第16節・北海道コンサドーレ札幌戦は4-5、第17節・横浜F・マリノス戦も3-4と課題の得点力は向上したが、乱打戦に涙を飲んだ。前節はアルビレックス新潟相手にスコアレスドロー。初勝利はならなかったが、6試合ぶりのクリーンシートで最下位を脱出した。

J1での通算対戦成績では柏の17勝6分16敗とほぼ互角の展開だが、直近5試合ではFC東京が2勝2分1敗とやや盛り返す。FC東京が6-3で大勝した昨年8月の第27節も記憶に新しいことだろう。

果たして、FC東京が2か月ぶりに連勝を飾るのか、柏が2か月ぶりに白星をマークするのか。『明治安田J1』第19節・FC東京×柏は7月1日(土)・味の素スタジアムにてキックオフ。同試合から9月2日(土)or3日(日)・アビスパ福岡戦までのナイトゲーム5試合で夏の夜のサッカー観戦を満喫できる「2023 TOKYO SUMMER NIGHT」を開催。スタジアムを彩る花火や夏祭り、特別企画などが試合ごとに楽しめる。柏戦では射的やヨーヨー釣り、りんご飴の縁日などが並ぶ「青赤夏祭り」を実施する。チケットはJリーグチケットにて発売中。試合の模様はDAZNにて生中継。