エウベル(横浜F・マリノス) (C)J.LEAGUE

シーズンを振り返った時、次の試合がターニングポイントとして挙げられるかもしれない。連覇か、否か。横浜F・マリノスにとって『明治安田生命J1リーグ』第21節、川崎フロンターレとの神奈川ダービーは重要な意味を持つことになりそうだ。

7月8日の前節、名古屋グランパスとの首位攻防戦は何とか2-2で逃げ切った。8分自陣でのスローインを狙われて先制点を献上するも、28分にGK一森純のパントキックから前線左ウイングのエウベルがワンタッチでGKをかわして同点、35分にはボランチ藤田譲瑠チマとトップ下・西村拓真のパス交換からCFアンデルソン・ロペスがおとりとなった藤田の逆転弾と見事なゴールで前半の内に逆転した。

しかし、後半開始直後に最終ラインのパスミスを突かれてあっさり同点を許す。その後も名古屋の猛攻にひやりとするが、オフサイドにも救われ2-2で勝点1を持ち帰った。

7月12日の『天皇杯』3回戦ではまたもやジャイアントキリングの餌食に。横浜FMも『明治安田J2』で首位を走るFC町田ゼルビアもリーグ戦から先発総入れ替えの布陣で臨んだ。ボールを保持した攻撃にこだわる横浜FMに対して、町田は出足の鋭いハイプレスからカウンターで立て続けに得点を奪取。町田のシュート17本にして、横浜FMはわずか4本。1-4の完敗で3年連続『天皇杯』から早々に姿を消した。

リーグ6連勝から名古屋戦の引き分けは決して悪い結果ではないが、1試合消化ゲームの少ない2位ヴィッセル神戸が勝点3差に詰めてきた。横浜FMとしては『天皇杯』に続き、3試合連続で足踏みは許されない。

次が大事なのは川崎Fも同じである。第19節・名古屋戦では相手の2倍以上のシュートを放ちながら、GKのミスも響いて0-2、3試合負けなしが止まった。しかし、前節は横浜FCを相手に3-0。立ち上がりは相手ペースだったが、13分に左SB登里享平の鋭いクロスにCF山田新が飛び込んで先制すると、36分には左ウイング・宮代大聖が自ら得たPKを沈めて追加点。そして89分途中出場の瀬川祐輔がとどめのミドルシュートを決めた。守ってはリーグ戦11試合ぶりに先発したGKチョン・ソンリョンが好守を連発。8勝5分7敗と勝ち越した川崎Fとしては来週の神戸戦を含めて1・2位との連戦で勢いを得たいところ。

J1通算対戦成績は川崎Fが17勝7分15敗とややリードするものの、直近5試合では2勝1分2敗の五分の星となっている。開幕戦では守備陣のミスと決定力の差で横浜FMが2-1で白星発進した。

果たして、横浜FMが再び白星街道に入るのか、川崎Fが首位を叩いて連勝を飾るのか。『明治安田J1』第21節・横浜FM×川崎Fは7月15日(土)・日産スタジアムにてキックオフ。当日、50台ものキッチンカーが集結。音と光の演出「トリコロールギャラクシー」で選手入場を盛り上げる。チケットはチケットF・マリノス(Jリーグチケット)にて発売中。試合の模様はDAZN、NHK BS1にて生中継。