KDDI、衛星ブロードバンド「Starlink」の利用シーンを海上や山小屋、音楽フェスなどに拡大

KDDIは7月に、衛星ブロードバンド「Starlink」の利用シーンを拡大し、海上・山小屋・音楽フェス、大規模屋外イベントなどで活用するほか、沖縄県でも法人・自治体向けにサービス提供を開始している。

沖縄県でも法人・自治体向けにサービス提供を開始

「Starlink」の海上でのユースケースとしては、航海に必要な情報の収集やDXによる作業の効率化、乗客/乗員への無線LAN提供などが想定される。宿泊・休憩・避難を目的とした山小屋では、より安全で快適な登山活動を支援する「山岳DX」、利用者が局所的に集まる音楽フェスでは、通信回線混雑の緩和やキャッシュレス決済などの「イベントDX」を実現する。

法人・自治体向けの「Starlink Business」では、Starlink衛星同士が通信をすることで、地上局から離れた場所でのエリア化を実現する「衛星間通信」によって沖縄県が対応エリアに追加され、日本全国で「Starlink」を利用できるようになった。

なお、「Starlink」をバックホール回線として利用するau基地局は、2023年度内に5G対応基地局でも運用開始を予定している。

KDDIは、2021年9月にスペースXと業務提携を締結し、au基地局のバックホールに「Starlink」を活用して、山間部などでも都市部と同様の高速通信を可能にするよう順次構築を進めている。2022年10月からは、「認定Starlinkインテグレーター」として法人・自治体向けサービス「Starlink Business」や、「Starlink」を活用したauエリア構築ソリューション「Satellite Mobile Link」を提供しており、建設現場や屋外施設の遠隔監視、災害対策など、さまざまな場所で利用が広がっている。