「ぴあ」調査による11月29日、30日に公開された映画・満足度ランキングは、実話を基にしたトム・ハンクス主演作『キャプテン・フィリップス』がトップに輝いた。2位にドイツで約7か月のロングラン上映された家族ドラマ『おじいちゃんの里帰り』が、3位に人気コミック『釣りバカ日誌』の原作者やまさき十三の初監督作品となる『あさひるばん』が入った。
1位の『キャプテン・フィリップス』は、乗組員を救うため、海賊の人質となったリチャード・フィリップス船長の4日間を描いた感動作。出口調査では、「最後までずっとハラハラさせられ、目が離せなかった」「胃が痛くなるほど重たかったが、高い満足度をつけたくなる作品だった」「海賊をただ悪として描いていないところがいい。いろいろな背景がわかり興味深い」「話がリアル過ぎて疲れるほど見応えがあった」「まるでドキュメンタリーのようで、演技と思わせないトム・ハンクスの演技力はさすが」「凄まじいほどの緊張感を帯びた作品で、船長の勇気に打たれた」などのコメントがあがり、30代から70代の支持を集めた。
2位の『おじいちゃんの里帰り』は、家族と共にトルコからドイツへ移住したおじいちゃんが、一家揃って故郷トルコを目指す姿を描いたヒューマンドラマ。観客からは「国や民族の違いで異なる、あるいは共通した家族観をテーマにしていて、文化が違っても家族の繋がりを大事するところが一番心に染みた」「文化の違いに対応していく人々の姿に引きつけられた。素朴で可愛らしい子役の演技がよかった」「戦後からずっと続く移民労働者の問題がよくわかった」「良くも悪くも今を受け止める大切を教えられた。人の“縁”の素晴らしさを改めて痛感し、穏やかで優しい気持ちになれた」などのコメントが寄せられた。
(本ランキングは、11月29日(金)、30日(土)に公開された新作映画9本を対象に、ぴあ編集部による映画館前での出口調査によるもの)