瀬川祐輔(川崎フロンターレ) (C)J.LEAGUE

リーグ再開の前節を落とした両軍にとって連敗だけは許されない。しかも、3週間前の決着戦でもある。13勝5分4敗・勝点44の1位ヴィッセル神戸に、9勝5分8敗・勝点32の7位川崎フロンターレ。立場の違いは関係ない。川崎Fにとっても、神戸にとっても『明治安田生命J1リーグ』第23節は譲れない。

7月22日の第16節は川崎Fが23分ゴール前で相手DFのクリアミスを見逃さずにMF脇坂泰斗が冷静に沈めると、30分に脇坂の蹴った左CKをMFジョアン・シミッチがヘッド、さらに左ウイング宮代大聖が押し込んでリード。しかし後半は神戸ペースに。59分にFW大迫勇也にPKを決められ、3分後には右CKから大迫がヘディングをズバリ。その後両チームともゴールに迫るも、得点は生まれず2-2に終わった。

川崎Fは前節、7戦負けなしと好調のガンバ大阪を相手に脇坂の2戦連発弾、左ウイング瀬川祐輔の2ゴールで2度ゲームを振り出しに戻したものの試合終了間際の劇的ヘッド弾で3-4と屈した。一方、神戸は残留争いを強いられる横浜FCに痛い0-2。相手の守備ブロックとカウンター、そしてスーパーゴールに涙を飲んだのだった。

8月10日メディア対応に臨んだ鬼木達監督はG大阪戦を経て、神戸戦の修正点をこのように述べた。
「勝たなきゃいけないゲームだと話をした。ただすべてが悪かったわけではなく、点が取れるようになったのは評価できるし、畳み掛けられるようになっているのでそこは続けていく。後はちょっとした球際。シュートやクロスに体を当てられずに失点してしまったりしているので、そこは修正していきたい。ガンバ戦は前半良くなく後半盛り返し、神戸戦は前半良くて後半神戸のゲームになったりと、90分通してのコントロールが課題。スタートから最後まで、自分たちがやるべきことにフォーカスしないと持っていかれるゲームだと思う」

指揮官は新加入の元フランス代表FWバフェティンビ・ゴミスへの期待を語るとともに、瀬川への信頼を口にした。
「(ゴミスについて)ゴールに一番期待しながら、日々のクオリティや今いる選手への刺激となること。パッションやゲームへの取り込み、スキルなど学ぶことはあるので期待している。
(瀬川について)出れば点を取ってくれる、かき回してくれる、コントロールしてくれる。チームに必要なエネルギー、単純に声の指示を発せられる。シンプルに点が取れる選手だと思う。今後とも決定力は期待できる」

J1通算対戦成績は川崎Fが18勝9分8敗と勝ち越し、4勝3分とここ7試合負けなしである。

果たして、再び白星街道を走るのは川崎Fか、神戸か。『明治安田J1』第23節・川崎F×神戸は8月12日(土)・等々力陸上競技場にてキックオフ。チケットはチケフロ(Jリーグチケット)にて残りわずか。試合の模様はDAZNにて生中継。