『ワールド・ウォーZ』続編の監督に、スペイン人のフアン・アントニオ・バヨナが決まった。ブラッド・ピットは再びプロデューサーと主演を兼任する。

『ワールド・ウォーZ』1作目は、マーク・フォースターが監督。製作中はトラブルが絶えず、予算は大幅に超過。エンディングを撮り直す必要も出てきたりしたため、公開は予定より半年遅れた。それらの報道を受けてメディアは失敗作になることを予測したが、結局は世界で5億4000万ドルを売り上げるヒット作となった。もともとシリーズ化が期待されていたこともあり、続編の企画はすぐに浮上したが、ピットとフォースターが険悪な関係になったとの噂もあり、フォースターの続投はないと見られていた。

バヨナは最近、ナオミ・ワッツ、ユアン・マグレガー主演の『インポッシブル』を監督。実話に基づくドラマだが、災害の状況がリアリティをもって描かれており、感情や緊迫感にもあふれている映画で、製作側はこのシリーズにふさわしい要素を見たと思われる。『インポッシブル』の前には、『永遠のこどもたち』でホラーも手がけている。

文:猿渡由紀