離婚についてはあれこれ口出しをしなかった母親が、俺がひとり暮らしを始めてからは買い物に付き合えとか掃除を手伝ってくれとか、頻繁に連絡してくるようになったんです。

両親は高齢だしもちろん助ける気持ちはあるけれど、毎週のように電話をかけてきては呼び出されるとさすがに疲れてきて。

『休みの日くらいゆっくりしたいから』と断ると、『ひとりでどうせ暇でしょう。親孝行すれば』と返されてさすがにカチンときましたね。

時間はあるけれど俺も好きなことをしたいし決して暇なわけではなく、それからは休日出勤や残業を言い訳に実家に行くのは避けています。

結婚している頃は、母親の相手を妻がしてくれていてたまにふたりで実家に行くこともあったけど、離婚したから俺がひとりでしなければいけないのだな、と今ごろ実感しています。

親孝行は当然考えますが、俺の時間を全部持っていかれることは受け入れられないし、これからは実家との付き合い方を考えないといけないと思っています」(40歳/建築)

自分の家族がいれば、実家のために割く時間も少なく配偶者も関わりに入ってくれるのでみんなで過ごせますが、ひとりになるとその負担がなぜか増える、というケースはよく見聞きします。

「ひとりになのだから暇」と親は決めつけますが、実際はやることは多いし休息も取りたいし、自分のペースがありますよね。

独身になったことで自分たちの側に引き寄せようとする親は多く、うまく距離を取って付き合っていくのも自分のためといえます。