ジョアン・シミッチ(川崎フロンターレ) (C)J.LEAGUE

順位は関係ない。9位川崎フロンターレも、10位FC東京も『明治安田生命J1リーグ』第27節にしっかり照準を合わせている。42回目を数える『多摩川クラシコ』に負けるわけにはいかない。

川崎フロンターレは勝利に飢えている。直近6試合で2分4敗、第21節・横浜F・マリノス戦以来2か月もの間勝利から遠ざかっているのだ。敗因はハッキリしている。6試合で15失点のディフェンスである。セレッソ大阪との前節では3バックを試すも、オウンゴールにPK2発と3点を献上した。

鬼木達監督はこの2週間、自分たちのベースを見つめ直したと言う。
「チームとしてもう一回やるべきこと、攻守において改善できるところを確認した。最後は結局、点を取ることと点を取らせないところ。勝負に大切なところをもう一回確認した」

指揮官は『多摩川クラシコ』を浮上のキッカケにしたいと考えていた。
「クラシコをしっかり意識し、ホームゲームをしっかり意識して戦いたい。自分たちのいるポジションを考えないというのも変な話だが、ひとつでも高い位置へ行くために一戦ずつ戦っていきたい。仕切り直しにクラシコはぴったり、自分たちの強さをまた見せられればと思う」

9月19日(火)には『AFCチャンピオンズリーグ』がスタートするが、鬼木監督は目の前の試合だけにフォーカスを当てている。
「『ACL』まで考えていない。この試合に勝つためにベストを尽くすことで次の繋がると思う。今の選手のベストの力を出させる方法を考えている」

対するFC東京は第24節・横浜FM戦、第25節・ヴィッセル神戸戦と上位勢とスリリングな好ゲームを披露しながらも、手にした勝点はわずかに1。その後苦手とするアビスパ福岡との3連戦ではリーグ戦で0-2、『JリーグYBCルヴァンカップ』準々決勝では9月6日に1-0とホームで先勝しながら、10日はアウェイで0-2……合計得点で敗れ去ったのだった。

『ルヴァンカップ』では3バックにシステムを変更するなどチャレンジが続くピーター・クラモフスキー監督は「水曜日の戦いで良かったので、その良さを考えて戦った。1週間での3連戦ということもあり、チーム状況を考えてそうした。その中で自分たちが進化、発展していくためのモノも掴めたと思う」と前を向いた。

『多摩川クラシコ』の通算成績は川崎Fが21勝9分11敗と勝ち越し。だが川崎Fの7連勝中で迎えた国立競技場での第13節ではFC東京が2-1で逃げ切り。5年ぶりに白星を飾った。

果たして、川崎Fが国立競技場の借りを返すのか、FC東京が15年ぶりとなるダブルをやってのけるのか。『明治安田J1』第27節・川崎F×FC東京は9月15日(金)・等々力陸上競技場にてキックオフ。チケットはチケフロ(Jリーグチケット)にて発売中。試合の模様はDAZNにて生中継。