世間には本当にたくさんの種類の缶コーヒーが売られている。これだけ種類があって、さらに毎月のように次々と新商品が発売される飲み物は、ちょっと他には見当たらない。そう、缶コーヒーはもはや“国民飲料”と呼んでも差し支えないほどの存在になっているのだ。
このコーナーでは、そんな多種多様な缶コーヒーを、研究員の独断と偏見でレビューしていく。このレポートが、少しでも皆さんの缶コーヒーライフのお役に立てれば幸いだ。
今週のテーマ「ホッと一息。冬に飲みたい安らぎの缶コーヒー3本飲み比べ」
メーカー名:KIRIN
商品名:FIRE 燻 ~IBUSHI~
「くつろぎの冬コーヒー」を謳った期間限定の一本。「燻」という商品名からもわかる通り、香ばしくコク深い味わいを実現している薫り高い缶コーヒーだ。注目すべきはなんといってもオークチップの燻し香と、炭火焙煎豆が生み出すその強烈な香り。それはまるで冬の雪の日に、暖炉でパチパチと火が燃えている横のテーブルに置かれた温かいコーヒーのようでもある。実際にそんなシチュエーションを経験したことはないので、あくまでもイメージなのだが。冬にふさわしい奥行きのあるコクを持った「燻」は、その名に恥じない期待通りの味わいと言えるだろう。苦味とコク、二つの要素をきっちり両立させたところは、13歳からジャニーズとして活躍しつつ慶應義塾大学を卒業し、学業と芸能活動を見事両立してみせた櫻井翔にも通じるものがある。芸能界でトップクラスのスターとなった櫻井翔と同じく、「燻」は缶コーヒー界に嵐を巻き起こせるか。
【成分(100gあたり)】
エネルギー(kcal) | 33 |
たんぱく質(g) | 0.3~1.3 |
脂質(g) | 0~1 |
炭水化物(g) | 6.3 |
ナトリウム(mg) | 55 |
糖類(g) | 記載なし |
コク | ★★★★☆ |
キレ | ★★☆☆☆ |
香り | ★★★☆☆ |
甘味 | ★★☆☆☆ |
苦味 | ★★☆☆☆ |
メーカー名:大塚食品
商品名:ネスカフェ 香味焙煎 微糖
冬にふさわしい深い青のパッケージが印象的なネスカフェの香味焙煎。老舗コーヒーブランドであるネスカフェならではのコクと、しっかりしたコーヒーの香りが持ち味だ。微粉砕コーヒー豆仕上げで味のきめが細かく、缶コーヒーとしては申し分ない水準にある味わいといえる。やや強いコーヒー豆の苦味に好みが分かれるかもしれないが、寒い冬はこれくらいしっかりした苦味のあるコーヒーの方が体がシャキッとして良い。とにかく全体的にパキッとした味わいで、手を抜かずに開発されたことがわかる缶コーヒーだ。この“全力感”から思い出すのは、サッカー日本代表の川島永嗣。どんな試合にも全力を尽くし、ゴールを死守する彼の気迫と覚悟を、この「ネスカフェ 香味焙煎 微糖」を飲んで感じたい。
【成分(100gあたり)】
エネルギー(kcal) | 17 |
たんぱく質(g) | 0.2~1.0 |
脂質(g) | 0.2~1.0 |
炭水化物(g) | 2.7 |
ナトリウム(mg) | 20~70 |
糖類(g) | 2.0 |
コク | ★★★☆☆ |
キレ | ★★★☆☆ |
香り | ★★★☆☆ |
甘味 | ★☆☆☆☆ |
苦味 | ★★★☆☆ |
メーカー名:コカ・コーラ
商品名:ジョージア ご褒美ブレイク とろけるカフェオレ
寒い冬はいつも以上に体と心が冷え込む季節だ。そんなときはこの「ご褒美ブレイク」で体を喜ばせてやるといいだろう。ジョージアらしいマイルドな甘味と豊かなコーヒー感を備えた贅沢な味わいは、まさに“ご褒美”と呼ぶにふさわしい。特に甘さについては砂糖だけでなく、ミルクの甘味がしっかりと生きており、カフェオレの原点に立ち返ったかのような味わいだ。ミルク分が強いカフェオレはコーヒー分がおろそかになることも多いのだが、しっかりと両方を味わえる点はさすがジョージアといえる。「ご褒美」や「とろける」といった自信たっぷりの表現に負けないしっかりとした味わいは、言うなれば缶コーヒー界の本田圭佑。その自信にあふれる発言からビッグマウスとも呼ばれる本田だが、それ以上の実力と実績が彼の言葉を確かなものとして裏付けている。そんな本田にも似た“ビッグコピー”な「ご褒美ブレイク とろけるカフェオレ」でこの冬を過ごしたい。
【成分(100gあたり)】
エネルギー(kcal) | 42 |
たんぱく質(g) | 0.8 |
脂質(g) | 0.8 |
炭水化物(g) | 8 |
ナトリウム(mg) | 43 |
糖類(g) | 記載なし |
コク | ★★★★☆ |
キレ | ★☆☆☆☆ |
香り | ★★☆☆☆ |
甘味 | ★★★★☆ |
苦味 | ★★☆☆☆ |