
山田洋次監督の82作目となる新作『小さいおうち』が2月6日に開幕する第64回ベルリン映画祭のコンペティション部門に出品されることが発表された。山田監督作品は『たそがれ清兵衛』以降、8作連続で同映画祭に出品されることになる。
『小さいおうち』は、60年前に東京郊外に建つ赤い屋根の“小さいおうち”で女中として働いていたタキが見た“秘められた愛”の物語を、当時のドラマと現代のドラマを織り交ぜて描く。松たか子、片岡孝太郎、吉岡秀隆、倍賞千恵子、妻夫木聡、黒木華が出演する。
「何故かぼくの作品はベルリン映画祭に縁がある」という山田監督は「昨年はベルリナーレスペシャルとして『東京家族』が選ばれましたが、その上映会の挨拶でぼくは次の作品は『小さいおうち』でこの作品もまたベルリン映画祭で上映されることを期待しています、などということを語ってしまいました。そしてそれが本当に実現したのです。嬉しくないわけがありません」とコメント。「長旅はつらい年令になってしまいましたが、なんとかして出席しなくては、と思っています」と映画祭参加に意欲を見せている。
映画祭ディレクターのディーター・コスリック氏は「彼の映画は常に、人間について語ると同時に、観る者に日本の歴史について興味深い見識を与えてくれます。山田監督の『小さいおうち』をコンペティション部門で上映できることを誇りに思います」と語っており、映画祭に集まった観客からどのような感想が集まるのか気になるところだ。
なお、日本では映画祭よりもひと足早く、今月25日(土)から全国公開される。
『小さいおうち』
1月25日(土)全国ロードショー
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