「モラルハラスメントと浮気を繰り返してきた夫と離婚するときは、正社員で働く私には隠し財産があるだの実は付き合っている男がいるだの、身に覚えのないことを言われて散々でした。
離婚調停を申し立て、一年かかって何とか財産分与は折半で話がつき、離婚したときは心の底からうれしかったですね。
問題はその後で、離婚後は両親が住む実家の近くでアパートでも借りてひとり暮らしをする話ができていたのに、いざアパートを契約する段階になって親が『やっぱりお金がもったいないから一緒に住もう』と言い出したこと。
正直に言えば口うるさい両親との同居は避けたかったけれど、年老いてこれから介護の問題も出てくると思えば今から住んでおくほうがマシかもとも思い、実家に引っ越しました。
ところが、両親は年金しか手にできる生活費がなく、正社員で毎月安定した収入とボーナスも見込める私のお金をあてにしていたことがわかって。
父親は私にはアルバイトをしていると言っていたのに嘘だったこともわかり、腹が立ったけど出て行くのもまたお金がかかるので、我慢しています。
引っ越す前に、両親の生活の状況などをしっかり把握しておくべきでした。
同居になれば当然自分の出費も増えるわけで、話を鵜呑みにするのではなく通帳や年金便など自分で確認するのが大事ですね。
親のことは大切にするつもりですが、私はフルタイムで仕事をしているし何でも任されては困るとはっきり伝えています」(51歳/公務員)
熟年離婚後に両親のもとに身を寄せる人は多いですが、親も高齢になっていれば収入が年金しかないなんてことも普通にあるので、まずはそこから確認するのが自分のため。
いざ住み始めてからお金のことで揉めるのは本当にストレスなので、生活設計についてはあらかじめ話し合うのが最善です。
親を大事にする気持ちと同時に、自分の暮らしを守る工夫も考えたいですね。