
安本美緒ワンマンライブ~Maybe Tomorrow~が1月24日、南青山MANDALAで開催された。
当日、会場は大入り満員。開演時間となり、まずバンドメンバーが登場した後、肩口にファーがついた真っ赤なドレスに身をまとった安本が登場。『さよならの後は、、、(reprise)』『大好き』『Life』と3曲を熱唱した後、「今日のワンマンライブ満員御礼です!」と嬉しそうに報告する彼女。「この日のライブが決まってから、毎日今日の事を考えていましたが、いざ当日を迎えてみると、凄く早かったように感じます」と、彼女にとってこのライブが非常に重要なものだった事を感じさせる。
「歌手活動をスタートさせる前の日まで、自分が歌手をやるとは思ってなかった」と語る安本。ただこの日のライブは、彼女の歌手活動が一歩一歩ではあるが、着実に前進し、成長してきたというのがよく分かる。ファンの間でも人気が高いという『メモリーズ』『しあわせのありか』など、彼女がシンガー安本美緒として歩んできた道のりが、見ているこちらにも伝わってくるような歌唱であった。
また、中盤ではカバー曲を2曲披露。さだまさしの『たいせつなひと』『いのちの理由』の2曲を歌った。このカバーについて安本は「さださんの曲は凄いと思うと同時に、いつも悔しくなってしまう。自分の描きたい表現を書いておられるから。いつか自分もこういう表現ができたら」と胸の内を明かす。本心を包み隠さず表現した彼女であったが、どちらのカバーもオリジナルの持ち味を損なうことなく、その上で彼女の世界観が見事に表現されており、客席からは感嘆の声が漏れていた。
終盤では『レイ~受け継ぐ命~』など、これまで自身が作曲に挑戦した楽曲も披露。最初は楽曲を提供してもらっていた彼女が、自身で楽曲を作成できるようになった点も彼女が着実に成長している点だろう。こういったところでも、彼女が歌手活動の上で培ってきたものや、努力の跡が伺えた。そして安本は「今日は、、、今日だけはこの曲をわたしから、、、わたし自身のために歌わせていただくことをどうかお許しください。」と語ったのち、本編最後の曲『おやすみなさい』を披露。心に訴えかける歌声が魅力の同曲はミュージックビデオが作成されており、つい先日、iTunes、Amazon、music.jpで販売開始されたそうだ。
本編が終了し、鳴り止まないアンコールに応えるように登場した安本。バンドメンバーとスタッフ、この日来場した観客への感謝の気持ちを述べると、最後は『明日、新しいわたしに。』を披露。このライブがゴールではない、明日からも一歩一歩着実に、日々新しい安本美緒を見せたい、というような彼女の決意表明にも思える楽曲で、この日のライブは終了した。終始、彼女の伸びやかな歌声と、観客との一体感、何より、彼女の人柄と歌手としての決意が、見ている者に伝わるステージであった。