――植野さんのInstagramアカウントも、人気を集めていますよね。
植野:Instagramって使えない国がほぼ無いんですよ。例えばTwitterやFacebookだったらあれだけ人口の多い中国人は使えない。
しかもInstagramはほぼ言葉がいらないじゃないですか。写真だけで「イイね!」がついたり。日本の文化である「絵文字」も世界中で使われているんです。絵文字も英語で「EMOJI」って言うんですよ。そういう日本人の弱みだった英語が取っ払われてる部分もあると思うんです。
――へー! 知らなかったです。
植野:あと、友だちに、自分がいかに「リア充」か、自分のライフスタイルがいかにイケてるかを見せるのってみんな好きだと思うんですよね。
――本の帯にも「最強の#リア充を目指す」とありますけど、「リア充」という言葉は元々ネットの世界では「リア充爆発しろ」みたいな、けなし文句に近いものがあったじゃないですか。それを堂々と書いてるのが面白いなと。
植野:私毎日充実した生活を過ごしたいってずっと思っていて、毎日幸せだなって思ってるんですけど。極論なんなんだと思ったら「いかにリア充になるか」ってことだなと思って。「リア充」って結局みんなが求めてること、みんなが憧れることじゃないですか。
――みんなできるだけ楽しくて充実した生活を送りたいでしょうし、美味しいご飯や素敵なカフェがあったらみんなに紹介したい、見せたいっていう気持ちは多くの人が持ってますよね。
植野:なので、1年半くらい前から、友達と遊んでるだとか、楽しそうな写真に「#リア充」とつけています。友達と話してる時も「マジ”#リア充”したくない?」とか言ってて(笑)。「#」をつけることに意味があって。本の帯にも書いてあるんですけど「最強の#リア充を目指す」というのをモットーに生活してます。
――ブランドプロデューサーがオフィシャルブックを出すというのは今の時代もはや定番ですよね、どういう本にしたいと思いましたか?
植野:全部「本でしか見ることのできない部分」を大事にしました。私はブランドプロデューサーとして活動していますけど、他の会社の同じことしている方たちに比べたら、相当自由にさせてもらっているんで。
たとえば、「このブランドの服を何ページ」みたいな、大人の縛りはこの本には一切ないです。もちろん自分の私服で「FIG&VIPER」を着ることも多いですが、それ以外の服も普通に着るし。そういう「リアルさ」ってすごい大事だなって思っています。