桂雀太、月亭太遊、桂二葉、柳亭小痴楽、立川吉笑、春風亭昇羊ら東西の人気落語家6名が1月に開催する『東西ラクフェス2024』の記者会見を開き、意気込みを語った。
『東西ラクフェス』は今年2月、「落語を身近に感じてもらいたい」をコンセプトに、桂雀太が中心となり大阪心斎橋PARCOにて初回開催。「イベンターやプロダクションが入るでもなく、完全に個人で準備をし開催した。その熱量が演者の皆さんやお客さんに伝わったのかとても盛り上がり、いい感じで東西交流もできました」と雀太。小痴楽も「これ(一回で終わらせるのは)絶対もったいない、どうにかならないかと、東京に帰ってすぐに(自身の所属する落語)芸術協会に昇羊さんが相談に行ってくれた」と、芸人主導で東京開催にこぎつけたことを明かす。太遊も「僕は前回は出ていないのですが、SNSなどで盛り上がっているのを知り、何とか自分も食い込めないかと」と評判を語り、昇羊も「2月の初回がめちゃくちゃ楽しく、強烈だった。これだけお客さんが楽しんでくれて我々も楽しかったんだという熱量は、今回も伝わると信じている」と話した。
観客の評判のみならず演者側にもメリットは多かったようで、吉笑は「私は立川流に所属しており、普段は東京の中でもちょっと浮いたところにいる(笑)。こうやって仲間と一緒にやる機会があまりないので、前回は新鮮な経験ができた。上方の落語も知識としては持っているが、実際に同世代の方の高座を聞くと、自分と地続きのものとして上方落語が見えてくる。勉強になることも多い」と語る。小痴楽も「こういう繋がりでお互いの人となりを知り“気が合うね、一緒に会をやらないか”と広がっていく、それが東西交流会のいいところ」と話した。
前回は「場所柄か若いお客さんも多く、落語を初めて聞くという方にもたくさん来てもらいました」(雀太)ということで、今回も広く落語初心者を呼び込みたい思い。二葉も「最近は『探偵!ナイトスクープ』などテレビに出させていただく機会が増え、それを見て落語を聞きに来てくれる若い方もいる。そういう方がこの会に来たら喜んでもらえるのでは。このメンバーだったらまた観に行きたいと思ってもらえるものになるはず」と自信をみせる。一方で落語ツウに向けても「僕らをすでにご存知の方は、僕らが足掻いている姿を見ていただけたら。このメンバーは余裕をかませる相手じゃないので。また番組(出演者の構成)は吉笑さんが中心に考えてくれましたが、お互いの芸を知った上で芸人が組むものは、イベンターさんが作るものとはまた違う熱がある。その熱さを感じていただけたら」(小痴楽)としっかりアピールをした。
公演は2024年1月6日(土)から8日(月・祝)まで赤坂RED/THEATERにて。チケットは販売中。
取材・文・撮影:平野祥恵