HEAVENESE ライブの模様 HEAVENESE ライブの模様

"和の心を世界に伝える"という志をもとに結成されたエンターテインメント集団、HEAVENESEが2月25日(火)東京・赤坂BLITZにてライブを開催した。

西洋楽器と和楽器を融合し、殺陣、踊り、舞、ダンスからコントまで繰り出される実にユニークなステージは、ミュージシャンのみならず作家、カウンセラー、牧師、フリースクール校長など多彩な活動を展開するリーダー石井希尚(Marre)とその妻Kumiko(vo)を中心に、40人を超える演者が息をつかせぬほどめまぐるしいパフォーマンスで圧倒する。2012年にシーラ・Eが主宰するレーベルから全米デビューを果たし、2013年には3度目の米国ツアーでついにニューヨーク公演を敢行。この日はその凱旋ライブと銘打ち、米国、欧州、アフリカ、中東、オセアニア25か国50名に及ぶ駐日大使も来賓として招かれた。

場内は立見も含めて超満員。スクリーンやMarreのMCで、日本語、英語を交えて強く放たれるメッセージ性は、演奏やパフォーマンスでもその意志が貫かれ、年齢、性別、国籍が幅広い客層にもわかりやすく伝わっていく。三味線、和太鼓、和服、着物、扇子など日本文化を巧みに盛り込み、ラップ、ドラム、ベース、サックスなどと融合するアイデアには脱帽。三味線でマイケル・ジャクソンのダンスや尺八で『We Are The World』を奏でたり、そろばんをフィーチャーしたコントをしたりと、これでもかと観衆を楽しませることに徹底する姿勢は感動的だ。『シルクロード』というナンバーでは二胡の旋律が心に染みた。

これまで観たこともない斬新なステージでありながら、どこか大衆演劇を思わせる懐かしさも感じさせた2時間半。既成概念を楽々と飛び越して、世界を魅了する集団としてこれからどんどん注目度がアップしていくに違いない。
(取材・文  浅野 保志)