【こっそりミームを教えます・147】インターネット上では特殊な言葉が流行ることが多い。そんなワードはミームとして広がり、定着していく。今回ご紹介するミームは「ぬるぽ」「ガッ」だ。実は20年以上前に誕生したワードで、今では見る機会が少なくなっている同ミーム。その意味と使い方を詳しく見ていこう。
今では死語になっている!?
「ぬるぽ」「ガッ」とは、匿名掲示板「2ちゃんねる」のユーザー間でおこなわれるやり取りのこと。誰かが「ぬるぽ」と書き込むと、それに返信する形で「ガッ」と書き込むのが文化であった。元ネタはプログラム言語「Java」のエラーメッセージ「NullPointerException」のようだ。
当時、2ちゃんねる内で「NullPointerExceptionを『ぬるぽ』と呼ぶ」スレッドが立ち、「ぬるぽ」という言葉が誕生。そのスレッドの2件目の投稿が「ガッ」という効果音で、スレ主をハンマーでたたくようなアスキーアートだったため「ぬるぽ」「ガッ」の一連の流れが生まれたそう。
しかし、上記のスレッドが立てられたのが2002年のこと。20年以上経った現在では死語として扱われることが多い。Xでは「ぬるぽってなんだろ?」「『ぬるぽ』っていわれたら『ガッ』って返さないと、ってことらしいけど意味が分からん」などの声も上がっている。現在の若者にはあまり通じないようだ。
「ぬるぽ」「ガッ」のようなインターネット黎明期の言葉を愛する人たちは、最近では「インターネット老人会」を自称する場面もある。他にも「希ガス」(気がする、の略)や、「ヌクモリティ」(掲示板の優しい雰囲気のこと)、「wktk」(ワクテカ ワクワクする様子)など、同時期の言葉が懐かしく語り継がれているようだ。
懐かしきインターネットの時代を感じさせてくれる「ぬるぽ」「ガッ」。忘れ去られないよう、ときどき使ってみてはいかがだろうか。(フリーライター・井原亘)
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■Profile
井原亘
元PR会社社員の30代男性。現在は流行のモノや現象を追いかけるフリーライターとして活動中。ネットサーフィンとSNS巡回が大好きで、暇さえあればスマホをチェックしている