――4月23日にリリースされた2ndシングル『ステラ』はどんな作品になっていますか。

奈緒 :1stシングルの『Eclipse』(オリコンインディーズチャート初登場7位)の反響も良くて、それを超えるような作品にしたいと思っていました。

暁:表題曲『ステラ』のデモを聴いた段階から、夜空や星を連想するような曲だったんですよね。
バンドというもの自体が、星の光によく似ていると思うんです。星の光が地上に届くまで長い時間がかかるように、見えない過去の積み重ねや準備期間があって初めてバンドのことをファンの人に見てもらえるというか。

バンドは遊びではないので、先輩や仲間を見ていても活動を終えてしまうバンドもいるし、解散自体もファンに発表する前から決まってる場合もあるじゃないですか。解散が発表されてない間は、お客さんもそれを知らずにその光(バンド)を見続けている訳で。

そういうことがすごくリンクして、だからこそ積み重ねを見てもらっている現在を大事にしたいという心境、全曲を通してのテーマ「いつか終わる今に対して自分は何を感じてどう向き合うのか」を『ステラ』という作品に落とし込めたかなと思っています。
 

奈緒(ギター)
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來堵:ちょうど製作期間の時期、個人的にいろいろあったんです。そういうのもあってか、心に突き刺さるんですよね。歌詞と音も深い曲です。

堕門 :僕としては一番聴かせるドラムを叩けたと思います。

祥平:曲に色をつけるというか、装飾するようなニュアンスでベースを弾けたかな。でも歌が一番前に出て欲しいので、歌を邪魔しない程度に心がけております。

――全種類共通のカップリング『ダメ人間。』、これは7月26日に行われる高田馬場AREAワンマンライブのタイトルにもなっていますが。

暁:ワンマンのタイトルにそれを選んだのは、単に響きが良いとかもあるんですが、僕が元々そんなにポジティブな人間ではなく、ネガティブというか、後ろ向きであんまり「楽しいことに溢れてる」「ハッピーエンドが当たり前」とはどうしても思えないタイプの人間なので。

自分もそんなに完璧な人間ではないし、言ってしまえば「出来損ない」なので、"ダメ人間"という言葉はすごくしっくりきて。

高田馬場AREAは僕らにとっては大きい会場だし、迷ってるところはあります。なのでまだまだそんなに出来上がってない僕たちですけど、「"ダメ人間"がどこまで出来るのか?」という気持ちでやりたいです。
 

來堵(ギター)
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――アルルカンといえば、ライブスケジュールがすごいですよね。短期間でこんなにまわるのは大変では。

暁:前回のツアーは昨年10月から3月まででたいだい65本くらいやってたので、少し身体が慣れてしまった感はあります。

3月に初のワンマンライブをやったのですが、そこでバンドとしての中身がスカスカだとナメられちゃうと思ったんで、しっかりその時できることをしようと。やっぱりライブを重ねることでしか自分たちの力は上がらないと思うんで。

ネットでいつでも音源が聴ける、写真を見ることのできる状態の中で、何が僕たちの評価につながるかというと、最終的にはライブだと思うし。前回のツアーの間に学んだこともすごく多かったこともあって、このスタンスで7月のワンマンまで、引き続きやっていきたいと思います。