「元夫のモラハラがひどくて離婚しました。次女が就職したのを見届けて私のほうから離婚を申し出ましたが、ずっと仮面夫婦だったので特に揉めることもなく別れることができました。

離婚後は同じ市内の実家に戻り、両親の介護をしながらスーパーでパート勤めをする日々でしたが、ある日以前に同じ職場で働いていた人から連絡があって。料理教室を開催する予定で、先生をやってくれないかというお願いでした。

私は調理師免許を持っており、学校給食の現場に長くいた経験を買われてのことでした。腰痛がひどくなり離婚する数年前に退職していたのですが、報酬もあるとのことで、思い切って挑戦を決めました。

子どもたちに電話で話したら『やってみたらいいじゃない』と応援してくれたことも、うれしかったです。

久しぶりの調理の現場はやっぱり楽しくて、教室の目的が男女関係なく自炊に慣れるような初心者向けのものだったせいもあり、教えること自体もストレスではなくて。

時間を取られるし、教室とパート勤めを並行してこなすのが大変なときもありますが、自分の好きだったことを改めて思い出して、やる気が湧いてくるのを感じます。

元夫と暮らしているときは何をするのも晴れやかな気持ちにはなれなかったけれど、別れた今は心の重しが取れたような自由を感じますね。

50を過ぎてこんな機会があることに、感謝しています」(女性/55歳/小売業)

これまでの経験を活かして、熟年離婚後に新しい道を切り開く人もいます。

「ひとりだから自分だけの決断で動けるのがいい」とこちらの女性は話していましたが、前向きな挑戦を子どもたちが応援してくれるのもうれしいですよね。

熟年離婚後は孤独を感じる人が多く、自分のスキルを活かせるこんな機会は幸運といえます。

自分の可能性を諦めない姿勢が、その後の人生を明るくするのではないでしょうか。

プロフィール:37歳で出産、1児の母。 これまで多くの女性の悩みを聞いてきた実績を活かし、 復縁や不倫など、恋愛系コラムライターとして活躍中。「幸せは自分で決める」がモットーです。ブログ:Parallel Line