ギャレス・エドワーズ監督、渡辺謙

日本が生んだ怪獣映画のマスターピースをハリウッドが映画化した『GODZILLA ゴジラ』が“故郷”に上陸を果たした。出演する渡辺謙、ギャレス・エドワーズ監督らが10日、都内で行われたジャパンプレミアに出席し、世界で最後の公開国となる日本のファンに本作をお披露目。渡辺は開口一番「お待たせしました」。一部で報じられた続編について「我々は『G2』と呼んでいる。まだ台本もオファーもありませんが、実現するなら向き合いたい」と意欲を燃やした

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各地でプロモーションに奔走した渡辺は「世界中でこんなにゴジラを待っている人がいるんだと実感した。いかに愛されているかを感じた」といい、「ガレキや津波の描写など、日本人には多少ハードルが高いかもしれないが、人間が科学と自然にどう向き合うべきかを描いているので、しっかり届くと思う」と自信を見せた。

長編2作目にして超大作に抜擢されたエドワーズ監督は「今は“彼”にお別れを言うのがさみしいよ」と率直な思い。「大切な子どもを私に託してくれた日本の皆さんに感謝したい。撮影中は常に日本のファンのことを考えていたし、こうしてお披露目できる瞬間を夢見てきた」と感無量の表情だ。すでに世界62カ国で公開され、全世界興行収入は500億円を突破。「でも、日本でヒットしない限り、真の成功とはいえない」とアピールした。

会場には本作に登場するゴジラの体長108mと同じ長さのレッドカーペットが敷かれ、渡辺とエドワーズ監督に加えて、日本語吹き替え版でボイスキャストを務める波瑠、1954年のオリジナル版で主演を務め、本作にも出演している宝田明、1984年版に特別出演した武田鉄矢らが来場した。

また、上映前には“ゴジラ”の愛称で親しまれた元プロ野球選手の松井秀喜氏が寄せたビデオメッセージも公開され「この映画はニューヨークでもすごい盛り上がりです。評判も良くて、まるで自分のことのようにうれしいです。ガオー!」(松井氏)。同じく世界で勝負する渡辺は「日本人として誇りに思う」と感激していた。

『GODZILLA ゴジラ』
7月25日(金) 2D/3D(字幕スーパー版/日本語吹替版)公開

取材・文・写真:内田 涼